IHコンロって優秀!ひとり暮らし視点でのメリット・デメリット解説!実際の使用者にも聞いてみた

IHコンロ(IHクッキングヒーター)が一般的に普及して、最近では多くの賃貸物件でも採用されるようになってきました。REISMのリノベーション物件も、IHクッキングヒーターのキッチンが増えてきた中で「IHはちょっと…」という声を聞くこともしばしば。
今回はIHクッキングヒーターの特徴や性能、メリット・デメリットの解説と便利な使い方についてまとめた。
また実際にIHクッキングヒーターの物件に住んでいる先輩の声もお届け。ぜひキッチンの設備に左右されることなく、自分の好みにあったお気に入りの物件を選ぶための参考にしてほしい。

そもそもIHクッキングヒーターって?

IHとは「Induction Heating」の略で、日本語では「電磁誘導加熱」という意味になる。
「電磁誘導」は、金属の近くで磁石を動かすことで電気が生じる現象のこと。この時に生じる電流を「渦電流(うずでんりゅう)」と言い、この渦電流が発生することでトッププレートの上に置いてある鍋そのものを発熱させて調理ができる。

IHクッキングヒーターのメリット

◎熱効率がよい
IHクッキングヒーターのメリットは、何といっても温めるべきものを直接温めるので熱効率がいいこと。トッププレートから鍋底を通して熱を伝えるため、電気エネルギーのほとんどを調理に活かすことができる。一般的なガスコンロの熱効率が40〜55%に対し、IHは約90%と効率的に食材に熱を伝えられる。またガスコンロとは異なり、熱源の周囲の温度が上がりにくいことも特徴だ。

◎火災リスクが少ない
周囲の温度が上がりにくいだけでなく、そもそもIHクッキングヒーターは火を使わないで調理できるのがポイント。当たり前だが火を使わない分火事のリスクが低く、周囲のモノへの燃え移りも最小限にできる。つまりキッチンの壁面にモノを引っ掛けて収納したり、クッキングヒーターのすぐ側にラックなどを置くことも可能なため、空間をムダなく活用することができる。
また炎が発生しないため燃焼ガスが出ず、空気が汚れにくいのもポイント。決して広いわけではないワンルームマンションでの調理を考えると、大きなメリットと言える。

◎掃除やお手入れがラク
IHクッキングヒーターを使う人が声を揃えてメリットと話すのが、掃除のしやすさ!
トッププレートはフラットで凹凸のある部品がなく、表面はガラス素材なので、吹きこぼれや油汚れは拭くだけでキレイなる。トッププレート自体が熱くならないので、汚れたその場でさっと拭き取れるのもキレイを保つ秘訣のひとつ。
また火を使わないので上昇気流が発生しにくく、コンロ周りへの油の飛び散りがガスコンロより少なく、換気扇やキッチン全体も汚れにくいといえる。

◎一定の温度で調理できる
火を使うガスコンロと違い、機器で細やかにコントロールできるため、温度設定や加熱レベルを調整しやすいのも大きなメリット。一定の温度で揚げ物ができたり、高温調理したい時に高い温度を維持することもできる。REISM物件の多くで採用している『エレクトラックス』のIHクッキングヒーターは、15段階の加熱レベル設定や60~220℃の14段階の温度設定が可能。
またワンタッチで最大火力にできるので、お湯を沸かしたり、一気に加熱したい時などの使い勝手もよい。

IHクッキングヒーターのデメリット

×使えない調理器具がある
メリットが多いIHクッキングヒーターですが、一方でデメリットについても知っておいてほしい。
まず非金属の鍋やフライパンは原則として使えない。土鍋やアルミ素材の鍋やフライパンは使用できないため「愛用してきた鍋やフライパンが使えなくなってしまった…」というケースが考えられる。すでにひとり暮らしをしている引越しの場合は、持っている調理器具との兼ね合いを考えよう。
これから購入する場合は「IH調理器対応」と表示されているモノを選ぶように。また最近流行りの鉄鍋や鉄フライパンに、IHを機に挑戦するのも楽しい。

×鍋を振ったりあおったりできない
IHの性質上、調理中に鍋やフライパンをトッププレートから少しでも離すと、加熱が停止してしまう。鍋を傾けたり動かしたりすることが全くできないので、調理には慣れが必要だ。また鍋やフライパンを離せないためチャーハンや野菜炒めなど、鍋を振りながら調理する「あおり炒め」ができない。チャーハン男子にはちょっと物足りなく感じてしまうかもしれないが、カセットボンベ式のガスコンロをキッチンに置けば、それも解決できる。

×停電の時は使えない
電気で加熱するので、停電した場合には一切使えなくなることを注意しておきたい。ただ地震などでライフラインが止まってしまった場合の復旧は、ガスよりも電気のほうが早いことが多いのでその点はメリットと考えてもよい。災害時などに備えて、カセットボンベ式のガスコンロを1台用意しておくと色々な面で安心だ。

料理好きな人はIHでもっと楽しく

料理が好きな人は、ガスコンロを嫌がる傾向が強い。そもそもIHを使ったことがないため、何となく火が出ないのは使いにくいと思っている節がある。
入居者の1人Kさんに伺ってみると、使わず嫌いでIH物件を避けていたが、いざ住んで使ってみるとその便利さを感じているという。

▶︎入居者Kさんのコメント
そもそもIHを使ったことがなかったのですが、飲食店で働いていた手前「絶対にガスがいい」と決めつけていました。でも入居してIHを使っていくうちにIHなりの良さをすごく感じています!
・せいろや圧力鍋など一定の温度で火入れするものにすごく使いやすいです。
・南部鉄器など鉄製のものはIHが使えます!ご飯をおいしく炊いています。
・温度表示モードがあるので揚げ物も希望の温度であげられます!温度計入らず!
・熱効率がいいから、お湯が沸くのが非常に早いのも良いです。

他の入居者さんからも、REISMのリノベ物件に住んでから「料理の頻度が上がった」「IHだと掃除もラクで料理のレパートリーが増えた」という声を多数聞くことができた。

IHならではのすっきりしたインテリア

REISMのリノベーション物件は、さまざまなテイストのインテリアが特徴だ。その高いインテリア性を損なうことなく、キッチンをすっきりと仕上げるのに一役かっているのがIHクッキングヒーターと言える。
木の質感と黒いIHの組み合わせがモダンだったり、真っ白なワークトップやステンレスのシンクとの相性がスタイリッシュだったり。
そして何よりコンロ下に出っ張りなどがなくコンパクトなため、コンロの下にワゴンやラックで十分な収納スペースが取れる。
このすっきりした空間が気に入ってIH物件に決めたIさんは、キッチンが好みの質感かつスペースが有効に活用できると話す。

▶︎入居者Iさんのコメント
キッチン周りの壁が板張りで、このインテリアは火が出るガスコンロの部屋では叶わないなと。木の温かみを基調に、IHの黒に合わせて家電やキッチン周りの収納アイテムも黒で揃えました!
・キッチンの壁面をうまく活用してキッチンツールを収納しました。
・IHの下の空間にはワゴンをおいてよく使うモノを入れています。
・週末にまとめて調理して作り置きする時に、IHが温度管理してくれるのが便利です。

キッチンの設備がIHクッキングヒーターだから…と住みたいテイストの部屋を諦めていた人は、ぜひこの機会にIHの物件も視野に入れてみてほしい。実際に部屋を見に行ってみると、きっとここに住みたい!というワクワクする気持ちが、IHコンロに躊躇する気持ちに勝るに違いない。