引越しの前はさまざまな手続きで忙しいということもあり、直前になっても荷造りが終わらないと悩まされる人も多い。
実際に荷造りが終わらないという問題に直面したときは、どのように乗り切れば良いのだろうか。引越し当日までに荷造りが終わらない場合はどうなるのかと併せて確認しておこう。
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引越しの際は、引越し業者と利用者は「引越運送約款(ひっこしうんそうやっかん)」というルールにもとづいて契約を交わすこととなる。引越し業者は国土交通省の定める「標準引越運送約款」を利用しており、このルールの中で、荷造りは「利用者の義務」と定められている。
しがたって、引越し当日までに荷造りが終わっていないと、利用者側の契約違反となってしまう。その場合、引越し業者は標準引越運送約款にもとづいて引越し作業を拒否することも可能だ。引越しを拒否された場合は当日キャンセルということとなり、利用者はキャンセル料などを支払わなければならない。
しかし、実際は当日までに全体の7~9割程度の梱包が完了していれば、残りの荷造りを引越し業者が手伝ってくれるケースが多い。なお、手伝ってもらう場合は、梱包作業代として追加料金がかかる点には注意しよう。
このように、当日までに荷造りが終わっていないとキャンセル料や追加の梱包作業代がかかってしまうため、当日までにできる限り荷造りを終わらせておくのが理想といえるだろう。
引越しに荷造りが終わらないときは、「引越し当日までにまだ3日以上ある場合」と「引越し当日まで1~2日しかない場合」で、どのような対処法をとれるのかが変わってくる。それぞれの対処法を見ていこう。
当日までに3日以上の余裕がある場合は、引越しの日程変更や、荷造りを手伝ってもらえるサービスの利用を検討してみよう。
・引越しの日程を変更する
多くの引越し業者が採用する標準引越運送約款では、引越しの前々日から解約手数料や延期手数料などの違約金が発生すると定められている。つまり、引越し当日の3日前までなら、日程を変更しても違約金が発生しないケースが多いのだ。荷造りが間に合わないと感じたら、できるだけ早めに引越し業者に連絡して、日程を調整できるか相談してみよう。
・引越し業者に荷造りを手伝ってもらう
引越し業者の中には、荷造りや梱包を有料で手伝ってくれるサービスを用意しているところが多いため、こうしたサービスを利用するのもひとつの方法だ。事前にスタッフを派遣してもらったり、当日にスタッフを増員してもらったりして荷造りを完了させよう。追加料金をできるだけ抑えるためにも、自分で対応できない部分だけを依頼する方法がおすすめだ。
・引越し荷造り代行業者に依頼する
引越し荷造り代行業者を利用するという方法もある。こちらも料金はかかるが、引越し業者に追加で荷造りを依頼するよりも安価で依頼できる可能性もあるため、忙しくて荷造りできない、体力的に難しいというような場合には、利用を検討するといいだろう。
引越し当日まで1~2日とほとんど余裕がない場合は、引越し業者以外の方法も使って梱包が間に合わない荷物を運んだり、不用品を処分してもらったりする方法も検討しよう。
・大型の荷物以外は車や宅配便で後から運ぶ
当日引越し業者に運んでもらう物を減らせれば、業者が来るまでに梱包する荷物を減らすことにつながる。衣類や小物、本などは、荷造りを後回しにして、別途宅配便や車を使って後から運ぶことも検討してみよう。
・不要な物をまとめて引き取ってもらう
引越し業者によっては、引越し当日に不用品を引き取ってくれる業者も。ただし、大型家具や家電リサイクル法の対象の4品目(エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・乾燥機)などは処分費用がかかる点には注意しよう。
また、家電以外にも雑貨や衣類、本などの細かい物もまとめて処分したいときは、不用品回収業者を利用するのもおすすめだ。
・分類を考えずとにかく梱包することを優先する
荷造りを効率良く終わらせるには、梱包すべき物を最小限に減らした上で、とにかく段ボールに詰め込んでしまうこともポイント。割れ物や精密機器、貴重品以外の物は、分類を考えずにどんどん梱包してしまおう。また、タンスは中の物を入れたまま運んでもらえることもあるため、事前に確認しておこう。
大急ぎで荷造りをしていると、梱包材不足や貴重品の紛失などのトラブルが発生してしまう可能性も。そのほか、大型家電の取り扱いにも注意が必要だ。
引越しの荷造りでありがちなトラブルを避けるためのポイントを確認しておこう。
荷造りをしていると、想定していたよりも荷物の量が多く、途中で段ボールや緩衝材などの梱包材が足りなくなってしまうことも。梱包材は余裕を持って多めに用意しておき、不足しそうなときは早めに追加するようにしよう。
冷蔵庫や洗濯機は、引越しの前日に「水抜き」を行う必要がある。この水抜きができていないと、運搬中に故障したり、ほかの荷物が濡れてしまったりする可能性があるため、前日までに忘れずに済ませておこう。
荷造りの際は、貴重品や精密機器はほかの物といっしょに梱包せず、引越し当日に自分で運ぶことも大切だ。誤って部屋の鍵を梱包してしまったというトラブルもあるため、当日に自分で運ぶ物はチェックリストを作って確認しておこう。
また、美術品や骨董品、高価な家具などを運ぶ場合は事前に引越し業者に申告して、万が一に備えて保険に加入するなどの対策もしておきたい。
荷造りがなかなか終わらず大急ぎで梱包作業をしていると、貴重品の紛失や物の破損などのトラブルにつながりかねない。だからこそ、引越しの荷造りは計画的に進めていく必要がある。まずは、引越しの当日までに梱包すべき物や不用品を分類した上で、効率良く荷造りを進めていこう。
それでも荷造りが間に合わないという場合は、別途費用はかかるが、引越し業者のオプションサービスや荷造り代行業者などの手を借りる方法もあるため、必要に応じてこうしたサービスの利用も検討してみよう。
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