アパート・マンションは何階がベスト?条件別の階層の選び方

アパートやマンションを借りるときは、立地条件や間取りと同じくらい、階層を慎重に選びたい。同じ間取りの部屋でも、階層によって、価格や住み心地が大きく変わってくるためだ。
ここでは、アパートやマンションの階層別のメリット・デメリットを紹介する。また、「家賃の安さ」や「セキュリティの高さ」など、条件別の階層の選び方についても併せて見ていこう。

マンションは階層によって価格が異なる

同じアパート・マンション内の、同じ専有面積の住戸でも、一般的に上層階ほど家賃が高く設定されている。これは、上層階ほど日当たりや通気性が良く、眺望に優れ、騒音も軽減されるためだ。
建物が密集する都心部では特に、低層階は日当たりや風通しの悪い住戸が多い。そのため、同じマンション・アパート内でも、低層階と上層階では家賃の差が開く傾向がある。

内見ではどこを見るべき?マストなチェックポイントはココ!

階層別のメリット・デメリット

続いては、アパートやマンションの階層を「1階」「低層階および中層階」「上層階」「最上階」の4タイプに分けて、家賃の高低や暮らしにおけるメリット・デメリットを見ていこう。

1階

<メリット>
一般的に1階の住戸の家賃は、ほかの階より安く設定されている。
エントランスや駐輪場などに近いため外出しやすく、荷物が多いときや忘れ物を取りに帰るとき、ベビーカーを使うときなども行き来がスムーズにできる。朝の通勤時間もエレベーターを待つ必要がないため、移動時間を減らしたい人にとっても魅力だろう。
また、階下に住戸がないため、ほかの階に比べて生活音を気にする必要がない点もメリットといえる。

<デメリット>
1階ならではのデメリットとして、外からの視線が気になりやすく、空き巣や泥棒などが侵入しやすい点が挙げられる。また、外を走る車の音や通行人の声などが聞こえやすい、虫が入りやすいといったデメリットもあり、暮らしていてストレスを感じることもあるだろう。

近隣の騒音が気にならない、防音性の高い賃貸物件の見つけ方

低層階および中層階

<メリット>
2~5階の低層階や6~9階の中層階の家賃は1階より高く、高層階よりは安い傾向がある。
低層階は、比較的階段で移動しやすいため、エレベーターの混雑時や緊急時も移動しやすい。また、1階が駐輪場などになっているマンションなどで、2階に住むのであれば、下階への生活音を気にせずに済むケースもある。
低層階と中層階は、上下階に部屋があるため気密性が高く、冬場は暖房なしでも暖かく、過ごしやすい点も魅力。電気代の節約にもなるだろう。

<デメリット>
低層階は、1階と同様に外からの視線が気になりやすく、空き巣などが比較的侵入しやすい点がデメリットといえる。また、車の音や通行人の声も聞こえやすく、虫も入ってきやすい。上下階に部屋があるため、生活音の配慮も必要だ。

【シーン別】一人暮らしで守るべき6つのマナー

高層階

<メリット>
10階以上の高層階は、外からの視線が気になりにくく、上階になるほど周りの建物も少なくなるため、日当たりと風通しがいいというメリットがある。蚊やハエなど虫の侵入も少ないため、快適に暮らしやすい。
立地によっては、高層階ならではの眺望を楽しめるだろう。

<デメリット>
上層階は、低層階や中層階に比べて家賃が高くなる傾向がある。エレベーターの混雑時には、外に出るまで時間がかかることや、ちょっとした外出でもエレベーターを使わなくてはならない点もデメリットとして挙げられる。
また、夏場は日差しが強いため、室内が暑くなりやすい。さらに、上層階になるほど、地震のときの揺れが大きくなることにも注意したい。

耐震・制震・免震の違いとは?地震対策に◎な物件の選び方

最上階

<メリット>
高層階で挙げたメリットに加えて、ステータス感が魅力の最上階。上階の生活音を気にせず、開放感のある暮らしを楽しめるだろう。

<デメリット>
最上階は、同じアパート・マンション内で、最も家賃が高く設定されている場合が多い。また、屋上や天井からの熱が伝わりやすいため、冷房効率が悪く、夏場は電気代がかさんでしまう点にも注意したい。

部屋の暑さ対策…冷房だけに頼らない、節電にも役立つ方法とは?

家賃の安さやセキュリティ性など、暮らしに合わせて階層を選ぶ

アパートやマンションに住むにあたって何階がベストなのかは、自身のライフスタイルや優先したい条件によって変わってくる。
続いては、「家賃の安さ」「セキュリティ性」「日当たりや風通し、静かさ」「外出・避難のしやすさ」の4つの条件別に、それぞれどの階層がおすすめなのか見ていこう。

家賃の安さを優先したい:1階や低層階

家賃の安さを重視したい場合は、1階や低層階が◎。ただし、1階は専用庭などがつくこともあり、その場合はほかの階より家賃が高くなる可能性がある。

セキュリティの高さを優先したい:中層階や高層階

セキュリティ面では、外からの覗き見や侵入が比較的難しい、中層階~高層階がおすすめだ。最上階も、1階や低層階よりはセキュリティ性が高いが、屋上から雨どいなどを伝って侵入者が降りてくる可能性がある点に留意したい。

日当たりや風通し、静かさを優先したい:高層階

上階に行くほど、周囲に日差しや風を遮る物がなくなるため、日当たりや風通しが良くなる。車の通行音や通行人の声などの騒音を避けたい場合も、高層階なら静かな環境で暮らせるためおすすめだ。
虫の侵入については、周辺環境にもよるが、一般的に6階以上であれば、虫が入る心配はほとんど不要だろう。

外出や避難のしやすさを重視するなら:1階や低層階

頻繁に外出したい場合や、子供をスムーズに出入りさせたい場合は、エントランスが近くエレベーターも使わずに済む1階や低層階が安心だ。災害時や緊急時にすぐに避難しやすいのも、低層階ならではの魅力といえる。

メリット・デメリットを踏まえて自分にとって何階がベストか考えよう

アパート・マンションのどの階層にも、メリットとデメリットの両方があるため、家族構成やライフスタイルを踏まえて、自分にとって何階がベストか判断したい。
また、その物件の周辺環境や住人によっても、暮らしやすさは変わってくる。気になる階層は必ず内見をして、大家や仲介会社と相談するようにしよう。

東京でひとり暮らしのマンションを探すなら
東京のリノベーション・デザイナーズ賃貸ならREISM(リズム)