固定回線以外にも、ポケットWi-Fiやテザリングなど、インターネットの接続方法はさまざまある。一人暮らしの部屋でインターネット環境を整える場合、どれを選んだらいいのか迷う人もいるだろう。
接続方法によって料金の相場や快適性は異なるため、インターネットを使う頻度やライフスタイルに応じて決めることがポイントだ。
そこで今回は、一人暮らし向けのインターネット環境について、各々の特徴や選び方を紹介しよう。
自宅でインターネットを使う場合の接続方法は、下記の3つに大きく分けられる。
・光回線(固定回線)
・ポケットWi-Fi
・テザリング
まずは、それぞれの特徴やメリット・デメリットについて見ていこう。
世帯のタイプを問わず、光回線を設置してインターネットを利用している人は非常に多い。いわゆる、固定回線という仕組みで、自宅に回線をつないでインターネットを使うものだ。
アパートやマンションなどの賃貸物件でも、光回線に対応している建物であれば、契約後、簡単にインターネットにつなぐことができる。
光回線の場合、大容量の通信でも、快適にインターネットを使うことができるため、自宅でネットを使う時間が長い人におすすめだ。
ただし、一人暮らしの場合、部屋に光回線の配線が引かれていない(光回線のコンセントがない)場合は自分で工事を依頼し、工事費用も負担しなければならないほか、月々の費用も高額になる可能性が高い。
専用ルーターがWi-Fiとして電波を出すポケットWi-Fi。その名のとおり、小型で持ち運びが可能なため、自宅だけでなく外出先でもWi-Fiを使えるのが魅力だ。
また、専用ルーターは無料で入手できる物も多く、光回線のように工事も不要なため、初期費用が抑えられ、すぐにインターネットを使えるという点で利便性が高い。
ポケットWi-Fiの注意点は、「◯日で◯GB」というように、契約プランごとに通信容量制限があること。
一人暮らしであれば問題ないケースが多いが、一定の通信容量を超えると速度制限がかかってしまうため、大容量通信をしたい場合はプラン選びに気をつけよう。
テザリングは、モバイルデータ通信ができるスマートフォンをルーターとして使い、パソコンやタブレットなどの端末をインターネットに接続する方法。この場合、使用するスマートフォンの通信容量を使うこととなるため、意識して使わないとスマートフォン自体の通信が制限されてしまう。
スマートフォンを持っていれば利用でき、ルーターの購入や工事の必要がないので最も手軽ではあるが、毎日のようにパソコンやタブレットをインターネットにつなげる人には不向きといえる。
一人暮らしでインターネットの接続方法に迷った場合、次のようなポイントに注目してみよう。
近年の賃貸物件に多く見られる「インターネット対応物件」。これは、すでにマンション・アパートの共有部分、もしくは各部屋に光回線が通っているため、光回線をつなげることを第一に検討してもいいだろう。
ただ、インターネット対応物件だからといって、それだけでインターネットを利用できるわけではないので、別途個人でプロバイダ契約を済ませなければならない(回線が共有部分までの場合は、別途工事が必要)ので、まったく手間がかからないわけではない。
一方、すでにプロバイダとの契約も完了した「インターネット完備物件」もある。そこでは、パソコンとLANケーブルをつなげばすぐにインターネットを利用することができるので、工事や契約の手間がなく、圧倒的に便利といえる。
インターネットを使う時間の長さによって、必要な通信容量も大きく変わってくる。そのため、毎日長時間使いたいなら光回線、わずかな時間で済むならテザリング、テザリングだけだと容量が不安ならポケットWi-Fiと、自身がインターネットを利用する時間に合わせて選択してもいいだろう。
一日のほとんどの時間を会社や学校などで過ごすのであれば、固定回線を契約すると費用面で損をする可能性も。必要な通信容量の目安を把握しておくことが大切だ。
インターネットを頻繁に利用する人にとっては、一日でも部屋でインターネットをつなげられない期間があると不便に感じるもの。そのため、利用開始まである程度時間を要する光回線の場合は気をつけたい。
利用できるまでどれくらいかかるかは、申し込み内容やタイミングによって変わるが、特に新生活に向けて準備する人が増える3月は、回線設置工事が多くなる時期。業者によってはインターネットを使えるのが1ヵ月先になるケースもあるため、申し込みは早めにしておきたいところだ。
月々の利用料金も、検討しなくてはならないポイントだ。
各接続方法の月額の相場は、一般的に下記が目安となる。
・光回線:4,000~5,000円ほど
・ポケットWi-Fi(5G~7GBの場合):3,000~4,000円ほど
・テザリング:500円ほど
なお、ポケットWi-Fiは通信容量が増えるほど料金も高くなるため、自分が必要な通信容量の目安に応じてプランを決めよう。
外出先でもパソコンやタブレットでインターネットへ接続したいのであれば、持ち運びできるポケットWi-Fi、またはスマートフォンがあればつなげられるテザリングがおすすめだ。
外出先で、頻繁にある程度の時間利用するのであればポケットWi-Fiがいいが、たまに利用する程度であればデザリングで十分だろう。
通信速度は、インターネット利用の快適さに大きく影響する。ちょっとした調べものやメールの送受信くらいしか使わないのであれば、通信速度はさほど気にならないかもしれないが、オンラインで動画を見たり、ゲームをしたりする場合は通信速度を重視したい。
ポケットWi-Fiの場合、一定の通信容量を超えると通信速度が制限されるプランもあれば、それよりも割高にはなるが通信量無制限のプランもあるので、月々どれくらいの容量が必要かを把握してプランを選んだほうがいいだろう。
一方、固定の光回線はどれだけ使っても速度が制限されることがないため、動画再生やゲームもストレスなく楽しめる。
自宅でインターネットを使う頻度やその内容は、調べ物やSNSくらいしか使わないという人もいれば、日常的に映画やゲームを楽しみたいなど人それぞれ。
パソコンやタブレットを自宅で使わず、それほど動画も見ないしゲームもやらない人は、インターネット環境を整えなくても(Wi-Fi環境がなくても)問題ないだろう。
インターネット環境を整えたい場合は、どんな用途で、どれくらいの通信容量が必要なのかを検討した上で、ぴったりの接続方法やプランを決めてほしい。
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