賃貸のエアコン掃除のタイミングは?費用負担と業者の選び方を解説

エアコンは、適切な頻度で掃除をしないと効きが悪くなり、電気代もかさんでしまう。夏にエアコンを使った場合は、冬になる前にもしっかり掃除をしておきたい。

賃貸では、エアコンの設置や交換は管理会社やオーナーが行うもの。しかし、エアコンのクリーニングサービスを利用する際の費用は、借主と貸主のどちらが負担すべきなのか疑問に思う人もいるのではないだろうか。賃貸のエアコンは、どのような理由でクリーニングを依頼するのかによって、どちらが費用負担するのかが変わってくるため注意したい。

そこで今回は、賃貸のエアコン掃除について知っておきたいことを解説。自分でもできる日頃のエアコン掃除のポイントや、クリーニング業者の選び方も見ていこう。

賃貸のエアコン掃除をするタイミングは?

一般的にエアコンの掃除は、使う頻度が高くなる前に行うと効きも良くなり、電気代の節約にもなる。季節でいうと、春と秋だ。夏にエアコンを使った後は、冬に使用する前にも掃除をしておきたい。

また、エアコン掃除は、自分でできる簡単な手入れと、プロによるエアコンクリーニングの2つに分けられる。それぞれどのようなタイミングで行うものなのか、賃貸の場合に、オーナーや管理会社への相談は必要なのかと併せて確認しておこう。

自分で行うエアコンフィルターなどの手入れ

エアコンフィルターやエアコンの外側の簡単な掃除であれば、オーナーや管理会社の許可なく自分で行うことが可能だ。賃貸の借主は、備え付けの家具や家電を自分で手入れして保存できる状態にしておく義務があるため、自分の好きなタイミングで掃除をしておこう。

プロによるエアコンクリーニング

エアコン内部は自分で掃除できない部分が多く、異音や異臭がしたり、エアコンの効きが悪かったりするときはプロにクリーニングを依頼する必要がある。一般的にプロのエアコン掃除は、年に1~2回程度が目安だ。

エアコンクリーニングを利用する際は、自分で掃除する場合とは異なり、オーナーや管理会社への確認が必要だ。クリーニングをしても良いか相談するときは、クリーニングしたい理由や、不具合の内容などを伝えておくとスムーズに許可をとりやすい。

賃貸のエアコンクリーニング代は誰が負担する?

賃貸のエアコンクリーニング代は、エアコン掃除が必要な理由によって貸主と借主のどちらが負担するのかが変わってくる。場合によっては、オーナーや管理会社がエアコンクリーニング代を支払ってくれる可能性がある。
エアコンクリーニング代をどちらが負担するのか、具体的なケースとともに見ていこう。

オーナーや管理会社が負担するケース

オーナーや管理会社側がクリーニング代を負担するのは、次のようなケースだ。

<オーナーや管理会社がエアコン掃除の費用を負担するケース>
・借主がエアコンの手入れをしているが、異音や異臭がする
・入居して半年も経過していないのに、エアコンから異音や異臭がする
・賃貸借契約書にオーナー(または管理会社)負担と記載してある
・オーナー(または管理会社)が許可した
・賃貸からの退去時

賃貸の契約時は必ず、賃貸借契約書が交わされる。この賃貸借契約書には、エアコンを含む備品の修繕費の負担などについて記載されているため、事前に確認しておこう。

賃貸の居住者が負担するケース

賃貸の居住者がエアコンのクリーニング代を負担するのは、次のようなケースだ。

<賃貸の居住者がエアコン掃除の費用を負担するケース>
・エアコンの定期的な手入れを怠ったことが原因で異音や異臭がする
・居住者の喫煙やペットが原因でクリーニングが必要
・すでに設置してあったエアコンではなく、自分で購入したエアコンの掃除がしたい
・定期的に掃除をしており異音や異臭もないが、クリーニングを利用したい

居住者の手入れ不足によるエアコンの不調や、自分でほかに設置したエアコンの場合は、自己負担となるため注意しよう。

エアコンクリーニング業者の選び方

エアコンのクリーニング代は、依頼する業者の料金設定や、エアコンの種類によって異なる。相場としては、一般家庭用のエアコンであれば1台につき約1万円、自動掃除機能付きのエアコンの場合は1台につき約2万円弱といったところだ。

なお、エアコンクリーニング業者によっては、高額な料金を設定していたり、サービスの質が低かったりする可能性もある。業者選びで失敗しないために、どのような業者なら安心して依頼できるのかを見ていこう。

作業内容と料金設定が公式サイトなどに明確に記載されている

業者のウェブサイトなどを確認して、料金設定や作業内容が詳しく記載されているか確認しよう。これらの情報が不明瞭だと、作業当日に追加料金を支払うよう要求されたりする可能性もあるため注意が必要だ。

損害賠償保険に加入している

損害賠償保険に加入していれば、作業中や作業後に物を壊したなどのトラブルが発生しても、業者側が損害額を負担してくれるため、万が一に備えられる。

エアコンクリーニングの実績が豊富

業者の実績や評判も確認して、安心して任せられるかどうかを判断することも大切だ。直近の利用者の声から、信頼できる口コミが多いかどうかをチェックしてみよう。

また、女性の一人暮らしの場合は、作業員の人数(2人きりにならないか)に配慮があったり、女性スタッフに依頼できたりする業者ならより安心感があるため、不安な場合はこちらも確認しておこう。

自分でできる賃貸のエアコンのお手入れ方法は?

ここでは最後に、自分でできるエアコンの手入れのポイントについて見ていこう。

自分でできるエアコン掃除の方法

自分でできるエアコンの掃除箇所は、フィルター、カバー、ルーバー(吹き出し口)の3つ。部品の取り外し方は機種によって異なるため、取扱説明書などで確認しながら慎重に行おう。

フィルターはお風呂場などで水洗いして、カバーやルーバーは中性洗剤とタオルなどで拭き掃除すればOK。細かい目地や隙間の汚れは、歯ブラシを使うと除去しやすい。水気が残らないように十分に乾燥させて、パーツを元通りに取りつければ掃除完了だ。

自動掃除機能付きのエアコンはフィルターの掃除は不要

自動掃除機能付きのエアコンは、自分でフィルター掃除をする必要がない。ダストボックスがついている場合は、定期的にダストボックス内のゴミを処分しよう。

賃貸のエアコンは定期的に掃除して不調やカビを防ごう!

日頃から自分でできる範囲でエアコンの掃除をしておけば、異音や異臭を防ぎ、プロによるエアコンクリーニングにかかる費用も最低限に抑えられるだろう。

エアコンを使わない時期でも汚れが溜まっていないか定期的に確認して、夏や冬に快適にエアコンを使えるように備えよう。