和室の部屋と聞くと、古臭く野暮ったいイメージを抱く人もいるのではないだろうか。しかし、和室には畳ならではのメリットがあり、インテリアや使い方次第で、おしゃれで快適な空間にアレンジすることも十分に可能だ。
そこで今回は、和室で暮らす魅力や知っておきたいデメリット、和室をおしゃれに見せるコツについて紹介しよう。
和室のメリットとしては、家賃の安さや、畳ならではの住み心地の良さが挙げられる。
和室の部屋は、フローリングの部屋よりも家賃が安いケースがほとんど。これは、年々和室の物件の需要が減少しているためだ。物件を探すエリアによっても変わってくるが、フローリングの部屋と同じ広さでも、和室のほうが、家賃が10,000円以上安いというケースもある。
畳は断熱性や保温性に優れており、日本の気候に適した調湿効果がある。そのため、一年中快適に暮らせるという点が魅力だ。特に冬場は、フローリング特有の足元の冷えが洋室の悩みどころだが、和室では暖かく感じられるだろう。
また、畳は吸湿性が高いため、布団を直接敷いても、布団にカビが生えにくいというメリットがある。これも、フローリングの部屋にはないうれしいポイントといえそうだ。
カーペットを敷いたり椅子を置いたりする必要のあるフローリングとは違い、やわらかい素材でできている畳は、直接座ったり寝転がったりできる。
物を落としても壊れにくいというのも、フローリングにはない利点ではないだろうか。
和室のデメリットとしては、メリットと同様、畳の特性によるものが多い。ここからは、和室の物件で暮らすにあたって、知っておきたい注意点を見ていこう。
やわらかい素材でできている畳は、長時間重い物を置くとへこんで跡が残りやすい。そのため、家具を置くとなると、軽い物や脚がついていないタイプを選ぶ必要がある。
ベッドは脚付きの物が多いため、和室では布団を敷くことが省スペースにもなって◎。
吸湿性がある分、畳はハウスダストやダニが発生しやすいという側面もあるのだ。畳には小さな隙間が多く、ほこりも溜まりやすいため、こまめな換気や掃除が必要となる。
また、畳に液体をこぼすとすぐにシミになってしまうので、その点も注意したい。
退去時に畳のへこみやシミなどで交換が必要になると、一部分だけでなく、すべての畳を交換しなければならない。そのため、退去時の修繕費が、洋室よりも高くなりがちという側面もある。
畳1畳の交換費の相場は5,000円ほど。6~8畳の部屋であれば、30,000~40,000円の修繕費が発生する可能性がある。修繕費については、あらかじめ確認しておこう。
和室の古臭いイメージを払拭し、部屋をおしゃれに演出するためには、インテリアや壁紙をアレンジしてみよう。ここでは、スタイリッシュな和室に変えるための3つの方法を紹介しよう。
和室だからといって和風なインテリアだけで統一するのではなく、あえて洋風のインテリアを取り入れてみてもいいだろう。ガラステーブルやラグといった洋風なインテリアを選ぶことで、部屋全体に和の印象を残しながらも、上品でおしゃれな部屋づくりができる。
その際、テーブルなどの家具の脚は、なるべく太いタイプを選ぶことで、畳のへこみを防げるだろう。
ラグやカーペットを敷く場合は、畳の良さも活かせるように小さめの物を選ぶことがポイント。和室の落ち着いた雰囲気に合わせて、派手な色よりもブラウンやネイビーなど、落ち着いた色合い・デザインの物が部屋と調和しやすい。同様に、落ち着いたカラーのソファや座椅子を置いてみても、意外と和室にマッチするはずだ。
手軽に貼ってはがせる壁紙が登場しているため、それを使って部屋の雰囲気を変えてみよう。壁色が暗く重い雰囲気の和室だとしても、白などの明るい色の壁紙に張り替えることで、簡単に部屋全体を明るい雰囲気にすることができる。
併せて、インテリアやファブリックのカラーも明るい色で統一させると、狭い部屋でも広く見せられるだろう。
照明の明るさやブラインドによる光の入り具合も、室内の雰囲気を大きく左右する。照明家具を置くとより光が強くなるため、室内を明るい印象にすることができるだろう。
ブラインドは、窓のサイズに応じて選ぶことがポイント。また、色やデザインもさまざまなタイプが登場しているため、部屋に合うものを選ぼう。和室であれば、鴨居などの色合いに合わせて、ブラウンや木目調のブラインドにすることで部屋全体と調和しやすく、よりおしゃれに演出できそうだ。
一人暮らしの部屋といえばフローリング…と決め付けていないだろうか。和室には畳ならではの利点や、和の雰囲気を活かしておしゃれにアレンジできる面もあるため、暮らし方や家具の選び方次第で、家賃を抑えながら快適に暮らすことができる。
部屋選びの際は和室も考慮してみることで、より選択の幅が広がるだろう。
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