英国のロックバンドQUEENの名曲「ボヘミアン・ラプソディ」。伝記映画のタイトルにもなったこの曲は「放浪民の狂詩曲」という意味があり、自由奔放に生きる放浪の民と、形式にとらわれない自由な楽曲が組み合わされている。
REISMのシリーズにも、型にはまらない自由を表現した部屋がある。自由奔放なボヘミアンスタイルと都会的なニューヨークスタイルをミックスした「Boho」だ。テラコッタ調のタイルに柔らかなラインが印象的なアーチ開口、ギャラリーとしても楽しめるディスプレイシェルフ。ナチュラルさもありつつアーティスティックな造りは、同じ感覚を持つものを引き寄せる。
この部屋の住人Yoshidaさんは、フリーランスの美容師。美を追求するアーティストであり、形式にとらわれない働き方を実践していて、まさに「Boho」と同じスタイル。
「タイルを使っていたりアーチ型の入り口がある海外っぽい雰囲気が好きで、そんな部屋に住めたらって想いがあったんです。この部屋をはじめて見た時、やさしい色味のタイルにアーチの入り口、木の使い方、すべてが理想通りで、内見後すぐに決めました。もともと表参道にあるヘアサロンの社員として働いていてフリーランスに転身したんですけど、職場にも近かったっていうのも良かった点ですね」
部屋に入ると、「Boho」にぴったりなセンスの良い小物が並び、まるで異国に来たかのような錯覚に陥る。
「持っていたものがこの部屋の雰囲気に合っていたので、家にあったものをそのまま持ってきました。籠や小物はヴィンテージショップで買うことが多かったです。取っ手付きの籠は代々木上原にあるARCHWAY(アーチウェイ)のもの。中が見えないので、色々詰め込んでます(笑)」
隅々にまで“好き”で埋め尽くされ、この部屋での暮らしが楽しくて仕方ないのがわかる。
「この部屋に越してきて2年ちょっと。実は、結婚を機に部屋を出ることになって。少しずつ物を整理しているんです。雑貨が並んでいる棚も、もともとはテレビを置いてて。冷蔵庫と電子レンジと一緒に弟にあげました」
運命の出会いによってこの部屋の住人となったわけだが、実生活でも運命の相手との出逢いがあったとは!
「新しい生活は楽しみではあるんですけど、この部屋から出るのはやっぱり寂しいですね。次の部屋は白を基調にしていて、どちらかというとカッコいい系。旦那さんの希望で決めたんですけど、私の好みではないです(笑)」
茶目っ気たっぷりに、本音を語ってくれたYoshidaさん。この記事が出るころには引っ越しを終えて、新たな地で生活を送っているという。
「残り1ヵ月、それまではこの部屋での暮らしを楽しみたいです」
今回はいつもとは違い、思い出としてこの部屋での暮らしを語ってもらう。自由奔放と都会的なスタイルがミックスされた「Boho」の住人だ、型にはまらない見せ方は、むしろ得意であろう。思い出が詰まったこの部屋を、アルバムをめくるように紐解いていこう。
一日一日、愛おしみながら、この部屋での暮らしを楽しむYoshidaさん。これだけ素敵な部屋だ、たくさんの友達が来たのではないだろうか。
「ご飯を食べに来たり、泊まりにもよく来ていました。はじめてこの部屋に入った時、『可愛い部屋だね~』ってみんなすごく褒めてくれて。両親が家に来た時も、『いいお家だね、オシャレでいいね』って言ってくれたんです。この辺はカフェやオシャレな居酒屋も多いので、ご飯を食べたりお茶にもよく行ってました。駅からもそんなに離れていないし、本当に住みやすかったですね」
都心へのアクセスも良く、大きな公園や緑道もあり自然環境にも恵まれている。カフェや飲食店だけでなく、スーパーや薬局など日常的に使う店も充実し、住みやすかったというのが良くわかる。
「家にいることがすごく楽しかったですね。普段はソファで寛ぐことが多かったんですけど、折りたたみ式の机を出してご飯を食べたりメイクをしたり、音楽を聴いたり……クロスステッチをすることも。今は忙しくてなかなかできていないけど、落ち着いたらまたやりたいですね。完成するとクリムトの接吻になるんですけど、そこまでいくには程遠いです(笑)」
「この部屋の雰囲気が本当に好きなんです。だから、REISMの物件で2人用がないか探したこともあったんですけど、なかなかなくて(笑)。こういった部屋で広さがあったら最高なんですけどね……」
なるほど、これは参考になる意見。REISMの人に向けてどんどん発言していけば、それが実現する可能性もなきにしもあらず……。
「そんな風に感じている人は多いんじゃないかなって(笑)。次に住む家は今とはまったく違うけど、その部屋に合ったオシャレを楽しめたらって思っています」
この部屋での暮らしを思い出しながら、未来の自分を重ねるYoshidaさん。「Boho」で過ごした時間、残りの時間は、何にも変えられない宝物。そして、これからはじまる新たな生活も、希望と喜びに溢れ、かけがえのない宝物になるに違いない。
部屋を見渡しながら、何気ない日々を思い出すYoshidaさんを見ていると、この部屋での暮らしがいかに大事だったかが良くわかる。また「Boho」のような部屋に住みたいという想いはないのだろうか。
「自分で1から考えた、理想の家に住みたいって想いはあります。やっぱりテラコッタ調のタイルがあって、木も要所に取り入れた部屋にできたらいいですね。旦那さんもいるので自分の希望だけってわけにはいかないので、自分のお店を持つことができたときは、こういった雰囲気にできたらいいなって思ってます」
なんて素敵な夢! 自分の好きなテイストで固めた理想の空間で働けたら、毎日が楽しいに違いない。場所など決めているのだろうか。
「あくまでも希望ですけど、表参道から2駅くらいの場所でできたらいいなって。中目黒とか代々木上原が希望というか理想です。色々生活も変わるのでどうなるかわからないですけど、早いうちに叶えたいですね」
フリーランスの美容師として表参道のヘアサロンで勤務するYoshidaさんのインスタmiki_yoshida__(@miki_yoshida__)を見ると、その人をイメージした様々なヘアスタイルが並ぶ。アーティスティックで、でも日常にも溶け込むヘアスタイルは、センスだけでなく人を想うYoshidaさんの人柄も表現されている。
「フリーランスになって1年ちょっと。不安もあったけど、私を信頼して来てくれる人たちに支えられて自信もつきました。自分のことに集中できる時間もできたし、この働き方にして良かったと思っています。今までの経験を活かして、色んなことにも挑戦していきたいですね」
これから始まる新たな未来。「Boho」で培った型にはまらない自由な発想は、リバティアーチを抜けて無限の可能性へと広がっていく。
Text: Tomomi Okudaira
Photograph: Hiroshi Yahata
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