沖縄的なリゾート感を肌で感じられる「Teida」シリーズ。
南国素材にまるごと包まれたリノベーション空間は、
都心では決して味わえないナチュラルな素材の肌触りと
表情豊かな光にあふれている。印象的なデザインの花ブロックと、
ダークブラウンのパインフローリングが抜け感のある心地よさを演出。
備え付けられた造作家具には好きなモノを置け、
自由度の高さと解放感がたまらない造りになっている。
「以前からリノベーション物件の存在は知っていたし、
住んでいたこともあります。ここへ引っ越す際も、普通の部屋じゃ
つまらないなあ…と探していたらここに出会いました。もはや
僕はリノベーション物件にしか住めないカラダになってますね(笑)」
この部屋に合わせたソファやテーブル、棚などを
合わせて揃えていくうちに、みるみる自分カラーの空間になった。
もともと持っていた家具との相性も、この部屋はとても良かった。
Kさん的には、この部屋の南国リゾートというコンセプト自体は
そこまで気にしていなかったという。部屋に出会ったときの
第一印象と、立地の良さが大きな決め手となった。
それでもここは、Kさんの手によって
作り上げられたプライベート・リゾートホテルのようなもの。
大きな解放感と心地よさだけが、部屋中にあふれている。
「窓が大きいので、そのスペースを利用してロールスクリーンを
設置しました。プロジェクター投影で好きな映画などを見ています。
プライベート映画館みたいですごく楽しいですよ。」
躯体そのものを活かしたデザインは、REISM物件の特徴的なところ。
天井にもともとあったネジ穴を活用し、プロジェクターを設置するという
工夫も、この部屋だからこそできる特別な技だ。
これまでは、部屋に置くモノや家具などすべてにおいてなんとなく
「コレでいいや」という妥協があったというKさん。
「コレでいいや、はもうやめました。せっかくの一人暮らしだし、
徹底的に好きなモノだけで部屋を埋め尽くそうと思って。
妥協し続けるのはなんだか人生が借り物みたいでイヤですしね。」
例えば一般的に白い色が多く「白モノ」と言われる家電製品は、
デザイン性を重視して厳選する。加湿器や暖房器具も、同様に
デザインが美しいものだけを選んで置く。そんなこだわりの末、
Kさんにとって「ずっと居たくなる部屋」が生まれた。
Kさんの本業であるプロデューサーの腕前が、
プライベート空間においても光っている。
仕事と生活の集大成がここにある。
「手を伸ばせばすぐそこに、大好きな本やDVD。仕事が休みの日は
特にやっていて楽しいことだけしかしたくないです。」
部屋の象徴であるブロックには、Kさんにとって
大切なお宝であるモノたちがぎっしり詰まっている。
それらを効率的に見栄え良く配し、好きな時に
手に取り、楽しめるようにした見事な趣味の空間作り。
照明には、心地よい木陰を作り出すグリーンを施し、
本棚の本は座った目線の高さに配置。たとえ趣味のモノでも
厳選し、必要以上の点数を置かないことでシンプルな空間をキープ。
何にも邪魔されず趣味に没頭するためには、本気で
環境作りをすることが大切だということに改めて気付かされる。
使いやすい設計にしたキッチンでは、週末になると料理作りに集中。
まとめて作り置きしておけば、平日のおかずやお弁当にも便利だという。
人間の本質に触れることの多いプロデュースの仕事に携わって2年。
まずは自分の環境作りを心地よく整えることで、人の心理を根底から理解する。
そのうえでクライアントの心理を理解すれば、みんなにとって
幸せなことやモノをプロデュースすることができる。
K.Kさんとこの部屋は、これからもますます進化し
仕事の場、人との交流においても良い作用をしていくことだろう。
Text: Yuzuka Matsumoto
Photograph: Hiroshi Yahata
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