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File No.013Teida S・Yさん K・Yさん work: 空間デザイン

まるでリゾート地のように解放感あふれる部屋が、
二人の時間をやさしく包み込む。

沖縄方言で「太陽」を意味する「てぃーだ(Teida)」という名のこの部屋。太陽が降り注ぐ南国リゾートをイメージした開放的な造りになっている。

「ずっと、オシャレなリノベーション物件に住みたかったんです。この部屋は、ひと目で気に入ってしまいました。」

S.Yさんと二人で住むための物件を探していたK.Yさん。かねてよりチェックしていたREISMのサイトで、ここを見つけたという。二人がとくに気に入っているのは、穴の開いた形が印象的な「花ブロック」。絶妙な高さで積み上げられたブロックは、光と風を通しつつ、かろやかで開放的なゾーニングを実現している。アンティーク加工を施したパイン材と琉球石灰のタイルで分けられた床のフローリングは、どちらも足触りが抜群に気持ちいい。

「ここは、どこをとっても味わい深い部屋です。」と語る二人は、家具やインテリアにもこだわり、「味のある」ものだけを厳選し、効果的にちりばめている。

空間デザイナーを生業とする二人。部屋を見たとたんに、インテリアのイメージがつぎつぎと面白いほど湧いてきた。これこそが、住人と部屋の相性が良いという証しなのだ。

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美しい花ブロックを隠したくないから、リンゴの古い木箱を組み合わせて背の低い収納棚に。応用力が光る技。

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光と風が通る抜けの良い空間は、そこに居る人たちに心地よい距離感をもたらしてくれる。


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理想どおりの「ベース」があるからこそ、
工夫はとことん自由に、どこまでも無限に。

「REISMさんの物件は、どれもコンセプト名をつけていますよね?みんなテーマが明確で、とてもわかりやすい。そんなベースとなる空間に似合うモノを置けば、さらに期待どおりの部屋に変身して行ってくれるんです。」

ほどよい高さの花ブロックの壁は、見せたくないベッドまわりを美しく隠してくれる。くつろぎのリビングスペースには、ジャストサイズでお気に入りのソファとテーブルがぴったりと収まった。

この部屋に合うモノって?家具の置き方って?そんなことを毎日考え、パズルのように二人の好みのモノを揃え、どんどん住みやすい部屋に作り上げて行くのはとても充実感とやりがいのあるライフワーク。

説得力のあるテーマを持った「ベース」があるからこそ、二人は安心してお互いのセンスやアイデアを存分に発揮できる。住人と空間の共同作業で、部屋は大きな存在へと、まるで生き物のように日々素敵に成長していくのだ。

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味のあるアンティーク家具たちは、使い道も自由自在。実用性とデザイン性を兼ね備えた、究極のインテリアになる。

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実際よりも広く感じるのは、空間を無駄にしない優れた収納技術によるもの。訪れた人たちを驚かせ、魅了するテクニックだ。


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夢は、一軒家をまるごとリノベーションすること。
実現はきっと、そう遠くない未来。

「いままでにたくさんの仲間を招待していますが、みんなほとんど同業者なのでこの部屋を見て必ずびっくりします。『最初からこんな造りの部屋だったの!?』って。」

展示会のブースデザインや空間デザインを手がける二人を取り巻く仲間は、みな同じような技能を持つプロフェッショナルばかり。プロの目から見ても、一風変わったコンセプトのこの部屋の造りとされにそれを上手にレベルアップしている二人の技術に驚くと言う。

なかには、鎌倉にある古民家を自らリノベーションし、自宅兼事務所をかまえた友人もいる。そんな仲間たちに驚嘆されるほどパーフェクトにこの部屋を住みこなしている二人の夢は、いつか一軒家をまるごとリノベーションして住むこと。そしてその際には、仲間たちにもアイディアと力を貸してもらうそうだ。

そんな将来の夢のため日々仕事に打ち込みがんばっている二人だが、一方でこうも語る。

「この部屋は、どこに居ても早く帰りたくなるほど心から安心できる場所なんです。だから、ここで過ごす時間はなによりも大好きです。」

そんな二人の大きな夢の実現を、この部屋は今日も静かにやさしく見守っている。

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棚がわりに、ディスプレイ用に、目隠しに…。花ブロックの使い方や楽しみ方は、無限大。

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空間をフル活用した収納は、機能性にあふれ、なおかつ美しい。まさに「魅せる収納」だ。

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ふとした動作とともに目に入るのは、お気に入りの小物たち。愛おしいモノに囲まれて、心豊かに暮らす理想的な毎日。

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太陽をモチーフとしたペンダントライトは、部屋にやさしくて美しい影を落としてくれる。温かく明るい、二人だけの小さな太陽。

Text: Yuzuka Matsumoto
Photograph: Yoshinori Tonari