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もともとは他の場所で他社のリノベーション物件に住んでいたH.Kさん。より良い住み心地の部屋を求めて探していた時に、この「Rough」という名の部屋が空いていると聞き、即決してしまったという。
「内見はしていなかったけれど、部屋のコンセプトや詳細情報を聞いただけで良い部屋だと判断できたから。」
その判断は間違っておらず、引っ越ししてから半年という短い期間ながら、ここはH.Kさんにとってもうすでに快適な自分空間になっているという。木のぬくもりを肌で感じられる床材、レイアウトが自由に変えられる棚。木目の美しさをぞんぶんに活かした棚の壁材やキッチンカウンターなど、部屋全体に深みを与えてくれる要素がふんだんに盛り込まれたこの部屋。
10年前から使っているというオーダーメイドのテーブルとイスも、まるでずっと前からここにあったかのように、空間に見事にとけ込んでいる。
「Rough/ラフ」というコンセプトの通り自由度の高いこの空間は、住む人の心を「こうしなくてはいけない」と縛ることは決してない。必要に応じてレイアウトを変えられるという最大の特長は、生活の中でより多くの可能性を生み、無限の楽しさをもたらしてくれるのだ。
仕事はカフェレストランの料理長。プライベートの時も、つねに新しいメニューを考え、手を動かしている。
必要最低限のものだけをシンプルに置く。生活のしやすさをとことん重視したら、自然とスタイリッシュな空間へと変わっていった。
服や身の回りの雑多な物は、あえて人目に触れるところに収納する。ラフに使える棚の特性を活かし、生活必需品さえをもインテリアの一部として、とけ込ませてしまうのは、住みこなし上級者だけの特別なテクニックと言っても過言ではない。
さらにレイアウトを自由に変えられる棚は、収納用だけでなく時にテーブルや作業台がわりになったりと、その応用性はとても高い。
「今年の新年会は、仲間を10人ほど呼んでこの部屋でやりました。ぼくが料理を作り、それを楽しみながらみんなそれぞれ好きな所に座って話したりして。みんな自由に過ごしていてとても楽しかったですよ。」
そんな流れから、仲間たちに「ぜひここで料理教室を開催してほしい」と頼まれるほど好評だったという。居心地も使い勝手も良い部屋は、人を呼ぶ魅力にも満ちあふれている。そしてそんな部屋を造り上げるのは、住みこなしている住人のセンスであり、その人の生き方やスタイルそのものなのだ。
部屋の質感にそぐわないから掃除機は置かない。かわりに、天然素材のほうきとちりとりを使う。
徹底したナチュラル指向がセンスアップにつながっている。
店からもらってきたワインの木箱を、収納ボックスや来客用のイスとしてリユース。古い物を上手に使うことこそ、リノベーションの原点なのだ。
部屋の床は、ココナッツオイルやツバキ油を使って布でていねいに磨く。そうすることで木に味のあるツヤやなめらかさが生まれ、裸足で歩いていてもとても気持ちが良い床になるという。
「祖父からもらった雪駄を、今でも大切に履いています。」
H.Kさんの信条は、古いモノや手作りのモノを尊敬し、大切に使うこと。だからこそ、リノベーションの部屋に価値を見いだした。
20代の頃はフランスをはじめヨーロッパ各地をあちこち巡り、いろいろな料理や文化、デザインセンスなどを覚えて帰ってきたH.Kさん。そんな「財産」とも言えるたくさんの旅の記憶は、仕事への姿勢や部屋の在り方にそのまま現れている。日々ひたすら料理の勉強をし、追求するストイックな生活スタイルも、どこまでも自由なこの部屋だからこそ守られるものなのだろう。
休日には、のみの市での買い物やバー巡りなどを楽しむ。
そこで手に入れ持ち帰った品や知識は、心と生活だけでなく、未来の自分への大切な糧となる。
Text: Yuzuka Matsumoto
Photograph: Yoshinori Tonari
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