商店街と住宅街が織りなす便利とワクワクが共存する「旗の台」の街

東急大井町線と池上線が乗り入れる旗の台は、蒲田や五反田まで1本で都心へのアクセスも良好。昭和医科大学や文教大学のキャンパスもあり、ファミリー層はもちろん学生もとても多く、近年の人口は増加傾向。旗の台駅池上線ホームは、東急電鉄が行っている「木になるリニューアル」で、2019年に老朽化したホーム屋根などが木造に建て替えられた。東京都多摩産材などが活用された美しい木造駅舎は、いまやシンボル的な存在になっている。

7つの商店街が広がる賑やかな雰囲気



旗の台にはなんと7つもの商店街があり、歩いていると次々に商店街が切り替わり、とても楽しい散策ができる。まず東口を出てすぐ左方向からの「旗の台東口通り商店街」は、品川区唯一の大学病院である「昭和医科大学病院」への通り道にもなっており、一番賑わいのある商店街だ。2022年には4つのクリニックと薬局が入った「イオンタウン旗の台」がオープンし、医療に関しては申し分のない安心感がある。



そこから1本東に入った所からは「旗ヶ岡商店街」が続く。東口を右側に出ると「旗の台三丁目商店街」になる。南口を出て右側には、真っ赤なアーチが特徴の「旗の台稲荷通商店街」、左側は荏原町の駅の方まで、「旗の台五丁目商店街」「旗の台中央商店街」「旗の台四丁目商店街」が続いている。



商店街の中は、たくさんの個人商店が存在し、一人暮らしで不自由することはまずない。学生が多いこともあり、飲食店も非常に種類豊富で、ラーメン・中華から和食、焼き鳥、焼肉、イタリアン、カフェ、そしてチェーン系の「マクドナルド」「ケンタッキー」「松屋」「ドトール」など一通り揃っている。ないとすればファミリーレストランくらいだ。さらには飲食店だけでなく、スーパーが豊富なのも自炊派の人には嬉しいポイントだ。

実はほっこりできるカフェがあちこちに





南口改札をでて線路沿いすぐに見えるのが「Chilling Coffee&Bake」だ 。土曜日の朝から女性のお客さんが多く訪れ、アンティーク調の店内にはコーヒーとスイーツのいい香りが漂う。テイクアウトでクッキーやブラウニーだけを購入していく人も多く、焼き菓子の人気が高いことも伺える。注文した塩キャラメルバスクチーズは、甘すぎずほろ苦くコーヒーとよくマッチする。気温が高くなってくると飲みたくなってくる、エスプレッソトニック。コーヒー漬けされたドライレモンが添えてあり、店主のこだわりを感じる。



そこから三問通り沿いを進んでいくと、一風変わった「Record Cafe CINDY」が目に入ってきた。店内にはずらりと700枚以上のレコードが並び、テーブルにはレコードプレーヤーが備え付けられている。好きなレコードを選んで聴くことができる新感覚のカフェだ。チャージ料金(平日700円、土日祝日800円)+ワンドリンクオーダー制で、混まない限り閉店まで長居してもOK(笑)。最近は家で聴くことができないレコードを持ち込むお客さんも増えているそう。



東口を出て線路沿いから1本脇の路地に入っていくと、中国茶が楽しめる「KUUKUU/空空」がある。パッと見カフェとは思えないライトブルーの戸建てのドアを開けると、オシャレな土間空間が広がる。ふわっとお茶の優しい香りと、物腰の柔らかい店員さんが迎えてくれた。ジャスミン茶とプーアル茶を頼むと、たっぷりのお湯が注がれたカップからいい香りが漂う。建物と建物の間に小さいながらテラス席もあり、そこで初夏の風を感じながら飲むお茶にほっと癒された。

こだわり強めがクセになるショップ達





旗の台駅から中原街道に出て北に進んでいくと、突然アンティークな出立ちの「Kirin Store」が現れる。独特な世界観を放つこの店は、〇〇屋さんとは括れない不思議な魅力がある。料理は世界各国の伝統料理やスパイスをヒントに、店主のこだわりがギュッと詰まっている。砂肝と新ジャガのコンフィ、花椒塩でいただく季節野菜のフリットもとにかく美味い。ワイン喫茶と銘打っているだけあって、出されるナチュラルワインも個性あふれるものばかり。店内ではアンティーク&ヴィンテージな食器や家具なども販売していて、ついつい慌ただしく暮らす現代人に、とてもゆっくりとした時間を与えてくれる。



駅から近い商店街の中にも、こだわりのショップが点在している。旗の台東口通り商店会の中にある「Blumen haus」は、グラフィックデザイナーから転職した店主が開く、こだわりのフラワーショップ。大きなテーブルに季節の花や草がずらりと並ぶ。



そこからほど近い住宅街の中には、リユース雑貨を扱う「中川商店」がある。改装された古民家の中に、たくさんの腕時計と古着や昭和レトロなアイテムなど3000点ほどが所狭しと並んでいる。



マンションの1階で一際目立っているのは、アメカジジーンズショップ「FULL NELSON」。オリジナルからインポートまで、80年代の映画や音楽から着想した商品を揃える個性派ショップだ。



たくさん歩いて食べて、1日を締めくくるのはやっぱりお風呂である。全国初の健康増進型銭湯である「新生湯」には、ウォーキングできる流水歩行風呂や炭酸泉、岩塩サウナに露天風呂など、単なる銭湯の域を超えた楽しみと癒しがある。歩行風呂や洞窟風呂のある太陽の湯と露天風呂とウッドデッキが広い大地の湯が、男女週替わりなのでどちらも楽しむことができる。Instagramなども積極的に情報を発信していて、通いたくなるおもしろい銭湯だ。

商店街を歩きながらちょっと1本横にそれてみると、お気に入りのスポットが見つかる。
「旗の台」は日常の暮らしやすさとワクワクした発見、どちらも叶う街だ。