のんびりと丁寧に。家で過ごす時間を大切にできそうな「馬込」の街。

大田区の「馬込」エリアは、ひと言で表すなら閑静な住宅街。駅のまわりには民家やマンションが多く、穏やかで暮らしやすい雰囲気が感じられる。馬込駅は、都営浅草線の終点のひとつ前なので、電車内が混雑することは少なく、快適に利用できる。都心に通勤・通学する際にあまりストレスを感じずに済むのは嬉しいポイントだ。馬込エリアからは、都心はもちろんのこと、東京湾方面にもアクセスしやすく、少し足を延ばすだけで非日常感を味わえる。普段は馬込でのんびりと暮らし、たまにはちょっと遠出をしてアクティブに過ごす。そんなメリハリのある生活が想像できる街だ。

心穏やかに過ごせる、静かな街。

「馬込駅」には都営浅草線が乗り入れており、商店街が有名な「戸越」、商業施設が充実している「五反田」、ビジネス街の「新橋」や「東銀座」方面にもスムーズに移動できる。また、5駅先の「泉岳寺」からは京急本線の特急に乗り換え出来るため、羽田空港まで40分ほどでアクセス可能。交通の便が良い割に家賃が手頃なのは、一人暮らしをするなら嬉しいメリット。また、このエリアは住宅地が中心で、多くのファミリー層が住んでいるため、治安が良く安心して生活できる。

大きな商業施設や娯楽施設はないものの、駅近くには「まいばすけっと」や「マルエツプチ」があるため、食料品・日用品の買い物をしやすい環境だ。「まいばすけっと」は0時、「マルエツプチ」は23時まで営業しているので、帰宅が遅くなっても大丈夫。主に自炊派向けのエリアと言えるが、駅周辺や第二京浜、環七通り沿いにはファミレスや居酒屋などの個人店も点在しており、たまの外食には困らない。また、大田区役所の出張所もあるので、各種手続きをする際にも便利。

いつ訪れても変わらない安心感がそこにある。

馬込エリアは飲食店が少ないものの、駅前を中心に点在している。馬込駅のA3出口からすぐの場所にある「楡 本店」は、レンガ造りのレトロな建物が目を引く、1953年創業の老舗喫茶店だ。こだわりのドリップコーヒーや手作りケーキ、色とりどりのクリームソーダなど、喫茶店らしいメニューが豊富に揃っている。お得なモーニングメニューは11時半まで提供されており、休日のブランチにもおすすめ。常連客で賑わう、地元の銘店だ。

「ひよこぱん」は、住宅街に佇む人気のパン屋。店頭には、国産小麦を使用したパンやお菓子が並んでいる。店名になっている看板商品の「ひよこぱん」は、ブリオッシュ風のパン。お店のロゴと同じかわいい顔が描かれており、食べるのが勿体なく感じてしまう。人気店のため行列が出来ていることもあり、商品が売り切れ次第閉店してしまうので、来店の際はお早めに。

「馬込文士村」の歴史が残る街をのんびり歩こう。

大正から昭和にかけて、多くの文人が暮らしていた馬込エリア。川端康成や萩原朔太郎、北原白秋など、後世に名を残す作家たちにゆかりのある場所だ。会合を開いたり、お互いの家を行き来したりするなど、親密な関係を築いていたのだそう。このような歴史を持つ馬込エリアは、のちに「馬込文士村」と呼ばれるようになった。現在では西馬込や大森方面にかけて記念館や解説板などが点在しており、文人たちの足跡を辿りながら散策を楽しめる。馬込駅近くの「馬込図書館」では、馬込文士村にまつわる資料室を設置している。散策の一環としても立ち寄りたい図書館だ。

「楡 本店」の左手の坂を登ってすぐのところにある「Gift Communication」は、オーガニック商品を中心にギフトなどを取り扱う街の雑貨屋さん。センスの良い雑貨をたくさん取り扱っているので、家族や友人、知人に贈り物をするならぜひ立ち寄ってみて。住宅街が中心の馬込エリアは、何よりも「暮らす」ことを大事にできる街。静かで穏やかな日常を送るにはぴったりだ。