練馬区の中心と言える「練馬」は、豊かな自然と利便性を兼ねそなえるひとり暮らしにもってこいの街だ。練馬区は東京23区のなかでNo.1の公園数を誇り、練馬大根で有名な「練馬野菜」と名付けられた地元野菜を生産しているほど、農業も盛んに行われている。その反面、駅周辺は商業施設や商店街で賑わい、ショッピングや映画など休日に楽しめるスポットもたくさんある。交通アクセスも非常に良く、通勤や通学にも申し分のない立地である。都会暮らしと田舎暮らしの良いところをどちらも満喫したい!そんな欲張りな人におすすめしたい街だ。
練馬駅は、なんと言っても電車での交通アクセスの良さが魅力だ。西武池袋線・豊島線・西武有楽町線・都営地下鉄大江戸線の4路線が乗り入れており、池袋へは最短7分で到着する。また東京メトロ有楽町線や副都心線にも直通しており、新宿三丁目・渋谷・横浜までも乗り換えなしで行くことができる。それでいて物価や賃料などは、都心に比べると非常にリーズナブルである。練馬駅の沿線には大学も多いので、トータル的に学生さんでも住みやすい環境が整っている。
生活用品の買い物をするなら、駅周辺で十分と言えるほど商業施設が揃っている。まず駅構内にはレストランやカフェ・コンビニなどが入った「エミオ練馬」がある。エミオからそのまま「西友」につながっていて、大体のものが駅直結で購入できてしまう。駅北口すぐには「ココネリ」があり大型病院と、スーパーの「ライフ」やユニクロ、カルディなどが入っている。
駅の北口側には「練馬区練馬文化センター」や「練馬区立平成つつじ公園」があり、緑や花々で彩りを添えている。自転車で行ける範囲に豊島園、電車に乗れば沿線に石神井公園・光ヶ丘公園など、広大で豊かな公園がたくさんある。住宅街にも所々小さな公園や緑地があり、自然を感じながら生活することができる。
練馬駅は商店街がとても賑わっていて、駅周辺はいつも活気がある。駅南側は「中央通り商店街」を中心に、たくさんの飲食店がひしめいていて、小洒落た飲み屋さんやカレー屋さん、焼肉屋さんなど選び放題だ。北側は「練馬銀座」、「大門通り商店街」「弁天通り商店街」など、あちこちの通りがほとんど商店街になっている。大門通りを進んでいくと、露天風呂もある銭湯「辰巳湯」があり、その向かいに地域密着型スーパー「あまいけ」があり、地元に根付いた暮らしを楽しませてもらえる。
練馬駅北側の大門通りを歩いて行くと、オープンの11時前から行列ができているラーメン店がある。ミシュランガイドにも掲載された「RAMEN GOTTSU」だ。ラーメン屋さんというよりはカフェのような外観で、店内はL字のカウンターに8席のみのシンプルでオシャレな造り。麺メニューは、濃密白湯スープのらーめん、淡麗スープの中華そば、油そばから選べる。休日なのをいいことに、午前中からビールおつまみセットを注文してらーめんを楽しみに待つ。一番人気のらーめんは、濃厚なのに魚介の香りがすっきりとした味わいでとにかく旨い!の一言。ほんのり薫香のするチャーシューとやわらかでふっくらな鳥ハムも最高だ。
練馬駅北口すぐ、弁天通りと練馬銀座本通りの交差点に面した場所にある鮮魚店「丸川水産」。地元の魚屋さんにしては尖ったラインナップで、店頭には目の前で焼かれた海鮮串焼きや自家製のお惣菜が並ぶ。エビを焼いていた奥さんに話しかけると「毎日X更新してるから、よかったらフォローしてね!」と、元気に返してくれた。ちょっとしたおつまみに最高な酒盗やお造りもあって、ひとり暮らしのちょい飲みのお供にもってこいだ。
大門通りから左に少し入ると、弁天通り商店街につながる。弁天通りを北へ歩いていくと右手に見えてくるのが、手作り焼き菓子専門店「かすたねっと」だ。青い丸屋根の建物と緑豊かなテラス席が気持ちいい。練馬に店を構えたのは1986年で、知的ハンディキャップをもつ菓子職人が奥の工房でいっしょに働いている。カフェも併設しているので、色々な種類のパウンドケーキとコーヒーのケーキセットが550円でいただける。
さらに北へ住宅街の中を進んでいくと、ナリワイと暮らしが一緒の生活がテーマの「欅の音テラス」が現れる。その1階に入っているのが、練馬の小さな雑貨屋さん「Ichie」。店主が選んだ日用品やアクセサリーなど、日々の暮らしをちょっと丁寧に過ごしたくなるアイテムが揃っている。テラスの外ではフリーマーケットが行われていて、子ども連れの家族や年配の方などが集まって楽しそうに過ごしていた。コミュニケーションの場になる場所は、風通しがよく暖かい雰囲気が流れている。
駅からは少し離れるが、都内で唯一の味噌蔵「昔みそ 糀屋三郎右衛門」も、ここ練馬にある。天保10年に茨城県で創業し、1939年から東京都練馬区中村に味噌蔵を構え、味噌の命である麹から製造している。平日は味噌蔵の脇で味噌を購入することもでき、味噌作り体験や食べ比べなど味噌に関するイベントも行っている。土曜日に訪れたので残念ながら味噌を買うことはできなかったが、もっと興味深いものを見ることができた。地元のボランティアの方が、麹を作るときに使うコモ(稲わらを乾燥させ板状に編んだもの)を編んでいた。地元に愛され、人が手伝いに集まる素敵な瞬間にお邪魔できた。
南口側の中央通り商店街の入り口にある「イタリアン食堂TOKYO MEAT酒場」は、昼はランチ、夜は酒場として親しまれている。気配りのきくスタッフが元気よく迎えてくれた店内は、昼呑みのグループや家族連れで賑わっていた。真ん中の厨房を囲むようにカウンター席が並び、店内奥にはテーブル席もある。1人でも仲間とでも使いやすい、カジュアルな雰囲気が心地いい。ひとまずワインと名物のハツのカルパッチョを注文する。テーブルで擦りおろしてくれる西洋ワサビの風味と、ハツのコリコリとした食感がクセになる逸品。他にもお箸で食べる太麺のパスタなど、ランチに人気のメニューも豊富だ。
駅から千川通りを通り、目白通りを渡った先の住宅にイタリアワインと生ハム・チーズの専門店「エノテカ・アリーチェ」がある。レンガ張りの外観にウッドデッキとパラソルが、いい雰囲気を醸し出している。常時1300種類以上のイタリアワインを扱い、店内のワインセラーは圧巻だ。ご近所の常連さんらしき人が引っ切りなしに足を運び、知る人ぞ知る専門店なのが伝わってくる。
程よい都会感と豊かな自然、そして笑顔で過ごす街の人。
「練馬」は、いいとこ取りが調和した、暮らしやすい街を実現している。
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