真っ白い壁と木材のコントラストを活かして。インスピレーションは壁から

ひとり暮らしのいいところは、何事においても自由なこと。
好きな部屋を選び、好きな家具を置く。
どこで寝てもいいし、どこで仕事をしてもいい。
杉の無垢材フローリングと真っ白な壁が、古き良き古民家を思わせる。
広々とした居室にゴロンと寝転んで見上げたら、インスピレーションは壁から。

木の香りが漂うような和テイストな部屋

木目や節が印象的な杉材のフローリングと、造作のガラス建具が心地よい雰囲気を演出するWasabiシリーズのお部屋。
無垢材の柔らかい肌触りと木の香りが、日本人の心を癒す「和」の風合いを感じさせる。
広い居室空間をセパレートするガラスの引き戸は、襖のような親近感がありつつ、ガラスのおかげで圧迫感が無いのが魅力。
引き戸の上の欄間にもガラスがはめ込まれ、光がふわっと入ってくる。
杉板で配置された裸電球のライティングも、和室にある木枠のようなテイストで、空間すべてにおいて深呼吸したくなるような和の落ち着きがある。

まるでギャラリーのような洗練空間

杉材の優しい木目と白い壁が織りなすコントラストに加え、天井はパテ跡を残したコンクリートあらわしという意匠。
広々とした白壁を背景に、厳選されたアート作品や一点物のポスターを大胆にディスプレイ。
ピクチャーレールで壁から吊るしたり、好きな場所に立てかけたりと、作品のサイズに合わせた飾り方のアイディアが光る。
インスピレーションの湧く部屋に住んでいたいからこそ、インテリアも美術館のようにこだわりのものだけを設置。
一人暮らしだからこそ、自分が満たされる洗練された一点物に囲まれた暮らしが楽しめる。

空間のゾーニングで生活にメリハリを

部屋を間仕切るガラス引き戸のおかげで、ワンルームでも機能ごとに空間をゾーニングすることができる。
広い10帖の空間を存分に活かして、ロッキングチェアが主役のくつろぎスペース、クローゼットを併設したベッドルーム、収納を兼ね備えたギャラリーコーナーの3つのゾーンを叶えた。
ベッドルームは、出張や仕事の疲れをしっかり癒やせるよう、大きめのベッドを思い切って配置。

アートやディスプレイも少なめにして、色数を抑えたシンプルで落ち着く空間に仕上げた。
ロッキングチェアが存在感を放つくつろぎスペースでは、リラックスしながら読書をする。
座面が革で出来たチェアは、長く使い込むごとに自分にしっくり馴染んでくる相棒のような存在だ。
ポジティブな気持ちになれるアートや、仕事を兼ねた旅先で集めてきたオブジェたちに囲まれて、また次の活動への力が湧いてくる充電スペースになっている。

収納はしまい込むことじゃない

この部屋ではアートは飾るものではなく、日常に溶け込んだ生活の一部になっている。
同時に使うモノも厳選することで、しまうのではなく飾るように収納されている。
DRAW A LINEに並べられた本やレコード、ピクチャーレールから吊り下げたマガジンラックの雑誌は、サッと手に取れる単なる収納ではなく、知識と感性を表現するアートピースとして機能している。
照明で照らされることで、夜になると更に幻想的な雰囲気を醸し出す。
収納家具も機能性とデザイン性を兼ね備えたものを選ぶことで、生活感を抑えながらも使い勝手のよい空間を実現している。
必要最小限でありながら、それぞれが個性と存在感を持つ家具たち。
その絶妙なバランスが、ワンルームとは思えない上質な住空間を作り上げている。

部屋に備え付けの収納スペースも、見せる収納が基本のこの部屋。
潔いオープンクローゼットには、いつ着てもしっくりくるファッションアイテムだけを収めている。
シャツやジャケットはハンガーにかけ、ボトムスはショップのようにオープン棚に並べる。
量より質を重視したセレクトで、自分なりのミニマリズムの美学を体現している。
旅に出ることが多い生活だから、スーツケースは最も取りやすい場所に置き、旅の必需品はその中にまとめて収納してある。
棚板の高さが変えられるオープン棚は、飾りながらしまうにはもってこいのスペース。
日常使いの時計やカレンダー、仕事で使うカメラなどは、ぱっと見れる・手に取れる場所を定位置に。

もてなしたくなるカウンターキッチン

決して広くはないワンルームに設けられているのは、印象的なカウンターキッチン。
ここは単なる調理場所ではなく、特別な時間を過ごすためのステージのような存在だ。
友人を招いた時には、カウンター越しに会話を楽しみながら手料理をふるまったり、旅先で購入してきたコーヒーやお茶を淹れて話に花を咲かせる。
一人の時間でも、カウンターに座ってゆっくりと食事をとれば、それだけで日常が特別なひとときに変わる。
カウンターキッチンならダイニングテーブルを置かなくてもOKだから、限られた空間を最大限に有効活用できる。
部屋全体が広く、機能的に使えるのもこのカウンターの魅力のひとつだ。

直感とひらめきに満ちた空間

部屋のあちこちに旅の記憶が散りばめられ、どこを見ても世界各地での体験や出会いを思い出させてくれる。
仕事も趣味も「旅」がキーワードだからこそ、世界中で集めてきた一点物のアート作品に囲まれて暮らしている。
朝目覚めてすぐに目に入る世界各国の建造物のミニチュア模型、現代美術家のアートポスターを横目に食事をし、読書をしながらモダンアートを感じる。
まさに全方位が、自分にとってのインスピレーションボードのような住まいになっている。

本当に自分を高めてくれるものだけを並べることで、次のひらめきや原動力をもらえる好循環が生まれる。
心地よい刺激がもらえるアートやオブジェを活用して、暮らしのベースである自分の部屋からエネルギーがもらえるように整えてみてほしい。