自分の好きなモノとじっくり向き合える部屋。とっておきのひとり時間

ひとり暮らしのいいところは、何事においても自由なこと。
好きな部屋を選び、好きな家具を置く。
どこで寝てもいいし、どこで仕事をしてもいい。
質感たっぷりの2トーンの壁に合わせて、ヴィンテージ家具を置く。
長く住めば住むほど愛着のわく空間で、とっておきのひとり時間。

古い洋館のような味のあるリノベーション

コンクリートとラワン材を組み合わせた、表情豊かな2トーンデザインの壁が特徴のAntiシリーズの部屋。
長年使い込まれたような木材で作られた腰壁と、漆喰のように見える「ワンダーフィックス」塗装のコンクリート部のコントラストが、明治や大正時代に建てられたクラシックホテルのようなクラシカル感を造り出している。
ダークブラウンのオイル塗装を施した無垢材のフローリングも、丁寧に手入れされてきた風合いを感じられる仕上がりになっている。
しっとりとした重厚感と経年変化を楽しめるリノベーションシリーズだからこそ、自分好みの家具やラグを合わせて、長く大切に住みたくなる部屋だ。

ガラス扉と乳白色の照明がクラシカル感を演出

クラシカル感をさらに引き立たせているのが、建具や照明一つ一つのフォルムや質感だ。
木製のフレームにガラスがはめ込まれたガラス扉は、圧迫感なく程よく居室とキッチンをゾーニング。
ガラスから覗く自分好みのインテリアは、帰ってきた瞬間からワクワクや癒しを与えてくれる。
そんな空間を優しく包み込むのが、天井につけられた乳白ガラスのボール照明たち。
腰壁や床のブラウンをふんわりと照らし、ノスタルジックでムーディな雰囲気を高めるのに一役かっている。
さらには明るさの調整できる間接照明をいくつか配置すれば、部屋全体がまあるくまろやかな明るさに調整できる。
照明の色や使い方を工夫すれば、家に帰ってきた自分をほっとさせてくれる空間を作れる。

間取りを活かしたとっておきのデスク空間

テレワークや在宅で仕事をする機会の増えた昨今、備え付けデスクがあるのはありがたい。
窓の横に位置する壁の凹みを活用したデスクスペースは、ちょうど良いお籠り感があり集中して仕事ができそう。
腰壁と同じダークブラウンの天板に合わせて、なめらかなラインの木製フレームと座り心地のいいレザー座面のチェアを用意した。
デスクから天井にはドローアラインをつっぱり、必要なモノを飾りながら収納。
壁面にはディスプレイ感覚で、仕事に関わる写真や切り抜きをペタリ。
目に入る範囲には「気分が上がるモノ」「すぐ使うモノ」以外置かないようにして、自分が心地よく仕事できる環境に整える。

家具を使って部屋をやんわりゾーニング

8.5畳の広めの部屋を、仕事をする場所・寝る場所・くつろぐ場所・しまう場所の4つにゾーニングしている。
一人暮らしの部屋は、家具や植物などを使ってスマートに空間を区切ることが大切。
特に「仕事する」「食べる」「寝る」場所は、メンタルヘルスのためにも分けた方がいい。
クローゼットは扉のないオープンクローゼットだから、詰め込み過ぎず見えていても心地いい程度のモノを収め、その前にベッドを配置することでオンオフの区切りを作る。
柔らかい曲線のパーテーションは、仕事とプライベートの空間を区切ったり、来客時にクローゼットの中を少し目隠ししたりと活用度満点。
壁側に配置したリクライニングチェアやベンチは、レザーの質感で統一して、自分の趣味を楽しむ空間に。
床に敷いたヴィンテージ風のラグも、空間をやんわり区切る一つのアクセントになっている。

部屋に馴染むヴィテージ風家具を選ぶ

家具が多めな部屋なのに、ごちゃついて見えない理由は壁の色味に家具の色味を合わせているから。
基本的には部屋のしっとりとした雰囲気に合わせて、ヴィンテージ風の家具を選ぶようにしている。
アンティークのような木、味わいのあるレザー、レトロ感満載のアイアン素材など、使い込むほどに経年変化が楽しめる素材を中心に集めた。
そこにポイントになっているのが、差し色の赤だ。
スチールラックに飾った真っ赤なイニシャル、ラグの朱色、赤い靴紐、赤いパッケージの靴磨きセット。
落ち着いた重厚感の中に、ビビッドな赤が効いて生き生きとしたインテリアになっている。

隠す収納より魅せる収納の工夫がいっぱい

仕事道具も日用品もインテリアのように飾って、日常生活に溶け込ませる。
趣味が高じて仕事になったカメラは、もはや自分の一部みたいな存在。
どれをとっても好きなものだから、しまっておくよりこだわりの棚に見えていた方が気分も上がる。
オフの日には、靴や日用品のメンテナンス。
太陽の光がよく入るベンチに座って、思い立った時にパッと道具を手に取ってすぐにメンテナンスを始める。
いつも使っている道具たちがキレイになっていく様は気持ちが良く、もはや家でのストレス発散方法の一つになっている。

どこを見ても絵になるこだわりの部屋。
この部屋でなら、仕事の時間も家事の時間も、とっておきの時間になる。
丁寧に使い込んだ家具が育って深い飴色になっていくように、部屋も住む人ももっともっと深みが増す暮らしを叶えてほしい。