角部屋は集合住宅の中でも人気があり、家賃もほかの住戸と比べて高い傾向がある。確かに角部屋はメリットが豊富だが、一方でいくつかデメリットもあるため、その特徴を踏まえて選ぶ必要があるだろう。
ここでは、角部屋の魅力や注意点を詳しく解説。角部屋選びで失敗しないためのポイントと併せて見ていこう。
角部屋とは、マンションやアパートなどの各フロアの端に位置する住戸を指し、両側に住戸があるほかの部屋は中部屋と呼ばれる。なお、建物が屈折している場合は、屈折部にある住戸も角部屋となる。
角部屋は片側だけに隣接する住戸があり、ほかの住戸と接する面積が少ない点が大きな特徴だ。また、建物の端の住戸となるため、2つ以上の方角に窓を設けられるのも角部屋ならではといえるだろう。
人気の高い角部屋だが、具体的にはどのようなメリットがあるのだろうか。知っておきたいデメリットとともに確認していこう。
<角部屋のメリット>
・生活音が響きにくい
隣り合う住戸が片側にしかない角部屋は、両側にほかの住戸がある中部屋と比べて隣人の生活音が少ないというメリットがある。自身の生活音で、隣人に迷惑をかけるリスクも軽減できるだろう。
・玄関前の人の行き来が少ないためプライバシーを守りやすい
マンションやアパートの共用廊下は、住人だけでなく配達員や点検スタッフなども行き来する。その点、角部屋は廊下の端に位置するため、このような人々の通り道にはならない。玄関前の人の行き来が少ないのもうれしいポイントだ。
・窓が多いため日当たりが良く風通しも良い
角部屋は2つ以上の方角に窓が設けられている住戸が多い。複数の方角から部屋へ日光を取り入れられるため、明るい部屋で過ごせるだろう。
また、窓が多い分、換気がしやすいというメリットも。効率良く換気ができて湿気が溜まりにくい部屋なら、カビが生えるリスクも抑えることができる。
・中部屋より専有面積が広いことも
フロアの端にある角部屋は、中部屋よりも専有面積が広い住戸も多い。部屋そのものが広いほか、部屋数や収納スペースが多い住戸もあり、中部屋とは間取りが異なることも珍しくない。
・ベランダやバルコニーが2つの方角についている物件も
角部屋は建物の角にあるため、ベランダやバルコニーが2つの方角に設けられている物件もある。ベランダやバルコニーが広ければ、洗濯物を干す以外にも家庭菜園などで有効活用することができるだろう。
<角部屋のデメリット>
・家賃が高め
ここまで紹介してきたように角部屋はメリットが多く、希少価値が高いということもあり、同じ物件や同じ階の中部屋よりも家賃が高い傾向がある。
・夏は暑く、冬は寒くなりやすい
窓が多く日当たりが良い一方で、夏場は日差しによって室温が上がりやすいという側面も。また、角部屋は片側しか隣り合う住戸がないため、中部屋よりも暖気が外へ逃げやすく、冬場は冷えがちだ。
このような暑さ・寒さのためにエアコンを稼働させると、電気代もかさみやすい。
・建物外からの騒音・自然音が気になる
窓は壁よりも外からの音を通しやすいため、中部屋よりも窓の多い角部屋は建物外の騒音や自然音が気になる可能性も。物件選びの際は、防音対策や二重サッシがあるかどうかを確認したい。
・家具の配置に悩まされることも
中部屋とは窓の位置や数、間取りなどが異なる角部屋は、思いどおりに家具が配置できず苦労することも。建物によっては、特殊な部屋の形状や柱の位置になっていることもあるため注意したい。
・1階の角部屋は外から見られやすい
角部屋は、比較的外から見られやすいというデメリットもある。特に、建物が密集する都心部の場合、隣の建物との距離が近く室内が見られやすいため、カーテンやブラインドなどを使った対策が必要だ。
また、低層階の角部屋は空き巣の標的になりやすい。死角となる場所がないか、セキュリティ性は高いかといった点も確かめておこう。
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快適に暮らせる角部屋を探すためには、物件の周辺環境や家具の置きやすさをチェックすることが大切だ。実際に住み始めてから後悔することのないよう、この2点は最低限確認しておきたい。
角部屋のデメリットとして、外に面する窓や壁の多さによる騒音が気になりがちなことや、隣接する建物からの見られやすさ、外からの侵入のしやすさが挙げられる。
物件内だけでなく周辺環境も確かめて、騒音は気にならなさそうか、プライバシーがきちんと守られ、防犯性にも問題のない立地かといった点をチェックしよう。
角部屋は、中部屋とは異なる間取りや特殊な形状であることも珍しくない。持ち込みたい家具やカーペットがうまく配置できるかどうかも確かめておこう。
角部屋は人気が高いということもあり、空きがあるとすぐ契約したいと思う人もいるかもしれない。しかし、今回紹介したように少なからずデメリットもあるため、実際に内覧して快適に暮らせる環境や建物の造りとなっているかをチェックすることが重要だ。
同じ物件の中部屋の間取りや家賃とも比較しながら、十分に納得した上で契約するようにしよう。
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