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身の回りの物を整理して暮らす「ミニマリスト」と「シンプリスト」。一見すると同じように思えるが、まったく異なる考え方を持つ。
「ミニマリスト」は、不要なものを徹底してなくし、物質的執着から解放された暮らしをする人。一方「シンプリスト」は、自分にとって価値ある物のみに囲まれ、心地よく暮らす人のことを指す。
Kさんは、まさに後者の考え方だといえる。
「私自身、器用ではないので、あれもこれもと欲張るとパンクしちゃうんです。物がたくさんありすぎると、考え事が増えて収集がつかなくなってしまう。だったら、自分の好きな物だけを残して暮らそうと思って。結果的にシンプルになったのかもしれないです」
Kさんが住むのは、パーケット調の木床にドアやライティングにブラックカラーを用いた、モダンなデザインが特徴の「Union」。もともとシンプルな造りではあるが、Kさんの部屋はさらにシンプルさが際立っている。
「びっくりするぐらい物が少ないですよね(笑)。でも、私の中では心地の良い量なんです。色々あっても使わなければ意味がないし、だったら好きな物だけ置こうと思って。ここにあるものは全て使っている、いわば1軍たち。必要のないものは一つもないんです」
今でこそシンプリストとして生活しているが、もともとは物に囲まれた暮らしをしていたという。変わったきっかけは、家族との暮らしにあったそう。
「母に頼まれて実家の掃除をよくしていたんです。そこで、片付けや整理整頓の大切さを学びました。」
実家での経験を活かし、整理収納アドバイザーの資格を取ったというKさん。平日は広告の仕事をメインに行い、週末には整理収納アドバイザーとして仕事を受けているという。
「実家の片づけをよくしていたというのもあるんですけど、もともと掃除や整理整頓が好きで。せっかくなら、自分の得意なことを仕事にできたらと思って資格を取りました。私の部屋は物が少ないから、あまり参考にはならないかもしれないんですけど(笑)」
確かに、部屋のどこを見回してもすっきりしている。でも、決して物がないわけではない。すっきりと見えるような工夫が施されているのだ。例えばディスプレイシェルフ。ここにもKさんのこだわりが垣間見える。
「物を置く際は、余白を持たせるようにしています。すっきり見えるだけじゃなく、どこに何があるかがすぐに把握できて、無駄な動作が少なくなるんですよ。部屋に余白があることで、心にもゆとりができるんです」
物理的な余白は、時間の余白をつくる。ゆとりのある暮らしとは、こういったことを言うのかもしれない。もし、何か欲しいものができたときはどうしているのだろう。
「何か1つ買うときは、何か1つ手放すようにしています。今ある量がベストなので、この状態をキープするように心がけているんです」
心地の良い暮らしをするうえで必要なマイルール。1つ手に入れて1つ手放すほかにも、こういったルールが存在するのだろうか。
「物の配置や見せ方には気をつけるようにしています。このレゴ製のLOVEのオブジェ、そのまま床に置くと部屋がシンプルな分、悪目立ちしてしまう。だから、隣に植物を置いて、部屋に馴染むようにしました。組み立てるのに3時間かかったんですけどね(笑)」
「普段使っているマニキュアやリップ、香水やアクセサリーも、ただ使うものとして並べるんじゃなく、実用兼インテリアとして飾っています」
実用品も、飾り方ひとつで素敵なインテリアに。Kさんの暮らしは、心地よく生きることの本質が詰まっていた。
Unionでの暮らしを満喫しているKさん。実は、REISMの物件はこの部屋がはじめてではないのだとか。
「一つ前はiCafeで、その前はPlainに住んでいました。かなりコアなREISMユーザーなんです(笑)。iCafeからの引っ越しを決めたとき、Antiと迷ったんですけど、シンプルな造りが自分に合ってると思ってUnionに決めました。都心部でエリアも良かったし、通勤に便利で、何より公園が近かったのが良かったですね」
Kさんが越してきたのは、オフィス街と人情味あふれる建物や小路が点在する住宅地。近くには個人経営の飲食店が並び、緑豊かな大きな公園が整備されている。
「このエリアは都心部ではあるけど、静かで暮らしやすくて。公園が近くにあるので常に自然を感じられるし、良く行く飲み屋に徒歩で行けるのもいいんですよ(笑)」
満面の笑みで嬉しそうに語るKさん。本当にお酒が好きなのだろう。キッチンの棚にはお気に入りの逸品が並ぶ。
「飲みに行くのも好きなんですけど、家でゆっくり飲むのも好きで。ラムやウィスキーを味わいながら映画を観るのが最高なんです」
着心地の良い素材のラフな服装。足元は、ヒポポタマスのルームシューズ。程よく力の抜けた状態で飲むお酒はさぞや格別だろう。
ここ最近では、さらに美味しいお酒の飲み方を覚えたという。
「1年くらい前から友だちの影響でランニングをはじめたんです。走ることが好きではなかったので続かないだろうなぁと思ったけど、走ると気分がすっきりして気持ちがよくて。ここ最近では10Kmマラソンに参加しました。走った後に飲むクラフトビールが本当に美味しいんですよ(笑)」
「昨年からフリーランスで整理収納アドバイザーとしての仕事をはじめたんですけど、告知をしているわけでもなかったので、まったく仕事が入らなくて。平日は広告の仕事をしているので働いていないわけではなかったけど、このままやっていけるのかな……と落ち込んでしまって。そんな心が不安定な時、走ることで気持ちを保てたんです」
今では週1回、5kmほど走っているというKさん。5月には、青森県で開催されるハーフマラソンにもエントリーしているそう。
自分に必要なものを取り入れ、余分なものは削ぎ落とす。心のシンプル化は、生き方にも影響を与えたようだ。
好きなものに囲まれて、好きなことを実行する。物質的な豊かさよりも、心の豊かさを大事にする。Kさんの暮らしは、毎日をご機嫌に暮らすヒントがたくさん詰まっている。
ただ、なかなか実行できないのが現実。シンプルに生きるために、どういったことからはじめたらいいのだろうか。
「基本的な動作として、“使ったものは元の位置に戻す”ということを習慣づけることからはじめるのが良いと思います。これだけで散らかるということが減るんですよ。片づけでいうと、使っていなくても“心ときめくものは手元に残し”、使っていなくて“心ときめかないものは手放す”。単純なことだけど、これをするだけで部屋の見た目は劇的に変わります。この考え方が生活の基準になってくると、精神的にも余裕ができるんですよね」
詰め込みすぎの収納に、複雑化した思考。余計なものを取り除き、風通しをよくすることからはじめることが大事だとKさんは語る。
では、Kさんが自分らしく生きるために、これから取り入れたいと思っている“心ときめくこと”は何だろうか。
「一人で海外旅行に行ってみたいんですよね。不安なこともあるけど、楽しそうって想いが強くて。一番行きたい国はタイ。今年行こうと計画を立てているんです。英会話も本格的にやっていきたいですね。あとは、REISMの他の物件にも住んでみたい。次は、KitchenやOrganicが良いかな。またiCafeに住むのもいいですね。REISMの部屋が本当に好きなんです(笑)」
シンプルに生きるということは、無駄なことや物を省き身軽になるということ。Kさんは余白を持つことの大切さとともに、幸せの定義も教えてくれた。
(左)。洗面台横の棚には、毎日使うコンタクトレンズが。使い捨てのコンタクトも、グラスに入れて置くことで、ちょっとしたインテリアに早変わり。(右)。PCや充電器のコードといえば、部屋が散らかって見える元凶の一つ。Kさんのように、使っていないときはコンパクトにまとめると、部屋がすっきりと綺麗に見えるように。
Text: Tomomi Okudaira
Photograph: Hiroshi Yahata
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