物件検索
こだわり条件(3つまで選択可)
赤い靴のかかとを3回ならし、魔女から教えられた言葉を唱えると……、大好きなおうちに帰ることができたドロシー。名作『オズと魔法使い』のラストシーンを飾るセリフなのだが、しばらく家を空けて帰ってきたときに“ふっ”と出てしまうものこの言葉。
「やっぱりおうちが一番」
落ち着く場所であることはもちろん、そこが自分にとってのかけがえのない場所だからこそ、この言葉が出てくるのだろう。
ドロシーのようにおうちが大好きだというIさん。住むのは、熟練の職人が手作業で作ったような温かみのあるリノベーションシリーズ「Craft」。玄関から続く壁や天井には美しい木目と素朴な素材感が魅力のラーチ材をあしらい、小屋のような勾配をつけ、壁の一部には深みのあるブルーのタイルを施すなど、まるでおとぎ話に出てくるお家のよう。
「ずっと実家に住んでいたんですけど、一人暮らしをしようと決めて部屋を探していたんです。色々探していたときに、REISMの物件を見つけて。他にはない可愛い造りだし、キッチンが広いのがすごく気に入って。他の物件も見たんですけど、会社へのアクセスも良かったのもあってこの部屋に決めました」
ブルーのタイルに合わせるように、部屋のアイテム一つひとつがセンス良くまとまっている。何かイメージする部屋などはあったのだろうか。
「部屋のコンセプトは、インテリアセンスの良い母に相談して決めたんです。部屋の造りがホームメイドな隠れ家っぽいから、コージーな感じがいいねって。ブルーのタイルに映えるように、黄色をさし色に持ってくるのも母と一緒に決めました」
鮮やかな黄色のカーテンやクッションカバーがブルーのタイルにマッチし、お互いの色を上手に引き立てている。
「アイテム選びはかなりこだわったと思います。特にラグは、大きさやデザイン、すべてがしっくりくるものがなくて途方に暮れていた時に出会ったものなんです。REISMの街歩きのイベントで武蔵小山を散策しているときに、たまたま見かけたリサイクルショップでこのラグを見つけて。新品だったし、大きさもデザインも金額もすべてベストで、このチャンスを逃すまいと迷わず購入したんです。散策序盤で買ったので、ラグを抱えながら街歩きすることになって大変だったけど、良い買い物でした(笑)」
運命の出合いによってIさん宅に来ることになったラグ。ブルーグレーに塗装されたオーク材の床にしっくりと馴染み、良いアクセントに。
「心地の良い家にしたいと思ったので、緑をたくさん置こうとも決めてました。ただ、この部屋は西向きで日当たりがよくなくて、植物があまり育たないんです。でも、フェイクの植物だと嘘っぽさが出てしまう……。だから本物の植物とフェイクを足して見せるようにしたんです」
「小さいスツールの上に飾っている植物は本物とフェイクを半分ずつ取り入れました。近くで見ても見分けがつかないくらい馴染んでますよね(笑)。花瓶はREISM SELECTで買ったもの。枝の長い植物を飾っても負けないくらいの存在感で、これもすごく気に入っています」
家の近くには行きつけのお花屋さんもできたそう。帰り道、嬉しそうに花を抱えるIさんが目に浮かぶ。
「部屋を気に入って決めたのが大きかったんですけど、正直、街のことをまったく知らなくて。はじめての一人暮らしだし、はじめての街だし、上手くやっていけるのかなってちょっと不安だったんです。実際に暮らしてみたら、商店街はあるし、昔ながらのお店もたくさんあってすごく住みやすくて。それに、老舗の美味しいお寿司屋さんが近くに3軒あるんですよ。お寿司が大好きなのでもう嬉しくて。ひとりでよく食べに行っています」
木の温もり溢れる愛するおうちに、お気に入りのお店が並ぶ愛する街。自分だけの“とっておき”を見つけたIさんの暮らしは、うららかな幸せに満ちていた。
「Craft」の部屋に越してきて半年。理想とする部屋のカタチも見えてきて、自分時間の充実にも力を入れているのではないだろうか。
「もともと料理を作るのが好きなので、このキッチンで料理をするのがすごく楽しいんです。シンクが広めで食材の下処理がスムーズに行えるし、IHなので掃除がしやすいのも良くて」
調理道具はキッチン下スペースに上手に隠し、IHまわりには包丁とまな板、キッチンペーパーのみ置いてスッキリと片付けられている。IHの上には……、何やら見慣れぬものが置かれているようで……。
「IHの上に直接お鍋やフライパンを置くと焦げたり汚れたりするので、クッキングヒーターマットを置いていて。傷も防げるし、滑り止めにもなるんですよ」
そう言って、先日の夜に作っていたというロールキャベツを温め、手慣れた手つきでお皿によそうIさん。コンソメの幸せな香りが部屋を包む。
「基本は家で料理を作って食べることがほとんど。仕事が終わって気持ちを切り替えたくて料理をしている感じかもしれないです。よく仕事終わりに作るのって疲れないの?って聞かれるんですけど、夜に作ると気持ちがリセットされて気分転換になるんです。凝ったものじゃなく、目分量でいいやつしか作らないんですけど(笑)」
自分の機嫌を上手にとれる人は、いつだって気分よくいられる。無理なく、楽しく、程よく手抜き。そんなご機嫌なリズムがIさんの中で根付いているようだ。
「自分時間の充実でいったら、お茶の時間もそうかもしれないです。日本茶、紅茶、チャイ……どれも大好きで、常にストックしているんです」
「仕事の合間やお休みの日に、お茶を飲んでほっと一息つく。何気ないことだけど、すごく幸せな時間なんです」
コージーには、心地良いや寛ぎ、気持ちの良いといった意味がある。まさしく「Craft」での暮らしそのもの。Iさんの穏やかな笑顔には、そんな素敵な秘密が隠されていた。
(左)撮影前日に作ったという蒸しパン。最近では、パン作りにハマっているという友だちと一緒にフォカッチャを作ったそう。(右)備え付けの棚には、お気に入りのお茶とティーカップセットが。S字フックには、部屋の雰囲気に合ったキッチンアイテムが並ぶ。
この部屋にいると、なんだか時間の進みがゆっくりに感じる。圧迫感のない、心地の良い空間は気持ちに余裕を持たせるのかもしれない。
「気持ちにゆとりができたからなのか、ちょっとずつ自分のこれからについても考えるようになってきて。この部屋が気に入っているので、すぐに引っ越しすることはないんですけど、いずれは家を買うってことも視野に入れたいなって」
「心配性なので、お金の勉強をして投資や保険の見直しなどもちゃんとやっていきたいんですよね。友だちがこういった話に詳しくて、触発されています(笑)」
自分の未来が少しずつクリアになって、進むべき道が見えてきたのだろう。今後住みたい部屋のイメージや場所など、決まってはいるのだろうか。
「住みたい部屋のイメージでいったら、「Doma」とか「Kitchen」はいいなって思います。REISMのイベントで知り合った方がこのシリーズに住んでいて、すごく素敵に暮らしているんです。非現実的な理想だけでいったら、ノルウェーやフィンランドに住んでみたい。北欧に住めたら最高ですよね。イギリスやドイツもいずれ行ってみたい。でも今は、まだこの部屋が完璧な状態じゃないので、揃ったら色々考えたいですね」
これから先、この部屋を少し空ける旅に出ることもあるかもしれない。海外に行くという選択もなきにしもあらず。どんな地であれ、そこはIさんにとって特別な場所。
赤い靴のかかとを3回ならし大好きなおうちに帰れば、ノルウェーであれドイツであれ、きっとこの言葉を言ってしまうに違いない。
「やっぱりお家が一番!」
(上)「週の半分はリモートなので、家ではこのデスクで仕事をしています。天板の色がこの部屋に合わなくて、木目調のシートを貼っていて(笑)。いずれデスクも買い替えたいんです」(左下)「部屋にゆれるものが欲しくて探していたときに、たまたま行った軽井沢のお店で見つけて。可愛いけど、自分で組み立てなくてはいけなくて迷ったんですけど、可愛さに負けて購入しました。案の定、組み立てまで3時間くらいかかって(笑)。その分愛着が出て気に入っています」(右下)デスク横には、お気に入りのアクセサリーがずらり。外出前にアクセサリーを選ぶのも至福の時間だという。
Text: Tomomi Okudaira
Photograph: Hiroshi Yahata
LATEST ARTICLES 最新記事
2025.02.28
2025.02.07
2024.12.23
2024.11.15
2024.10.18
2024.09.28
2024.09.06
2024.08.23
2024.07.26
2024.07.12
入居中のお問合せ