File No.93Loco Y.Yさん work:インフラエンジニア

嗜好の枠が無限に広がる、
ジブン解放区。

「趣味はなんですか?」と聞かれて、即答できる人はどれくらいいるだろう。好んで習慣的に行う時間、それは自分を悦ばせもてなす時間でもある。

オールドハワイアンのスタイルを取り入れたリノベーションシリーズ「Loco」に住むYさんは、コーヒー、カメラ、自転車、料理、読書……と多趣味。自分をもてなす時間を、この部屋で行えることがとても楽しいという。

「この部屋に越してきて、趣味がまた増えた気がします(笑)。家の周りには素敵なお店も多くて、色々と興味が湧くんですよね。最近は、5年前に買っていたギターを本格的にやろうかなって。キッチンも広くて使い勝手がいいので、色んな料理にも挑戦したい。今は忙しい時期でちゃんと作れていないんですけど、手の込んだモノとか作りたいですね」

シーリングファンが取り付けられ、縁取りのある家具調のキッチンや日に焼けたようなあたたかな風合いの塗装など、開放的な空気感を醸し出す空間。心を解き放つには、絶好の場だ。Yさんも、この開放感にやられたそう。

「もともと島根に住んでいて、最近引っ越してきたんです。たまに出張で来ていたんですけど、その度に東京に住みたいなって思ってて。本格的に部屋を探し始めた時に、登録していた物件ファンってサイトからこの部屋を紹介されたんです。そこでREISMを知って。お洒落な物件を取り扱っているなって思って色々見たんですけど、広さを重要視したので、開放感があり住み心地が良さそうなこの部屋に決めたんです。玄関のL字の土間も気に入ったポイントですね」

島根にいたときも一人暮らしをしていたというYさん。「Loco」に引っ越すにあたり色々買い揃えたという。

「デスクやソファ、椅子などは部屋に合わせてこっちで買いました。土間に置いている自転車もこっちで買ったもの。この辺りは下町で、有名な建築物があったり昔ながらのお店やお洒落なお店も多くて、自転車で周ってみたいなと思ってTokyobikeで購入しました。春先は自転車を漕ぐのに気持ちが良かったので、40kmくらい走ったことも(笑)。目的地に向かって走るのもいいんですけど、目的なく走って良いお店に出会えたときが嬉しいんですよね」



「それこそ、自転車で走っていたときにたまたま見つけたカフェのコーヒーがすごく美味しくて、今では毎週のようにコーヒー豆を買いに行っています。もともと深煎りが好きだったんですけど、そのお店は浅煎りで。それがすごく飲みやすくて美味しかったんです。好みが変わるくらいの衝撃でした」

趣味を楽しむ中で訪れる、偶然の出会い。思いがけないからこそ、悦びもひとしおなのだ。

(左)コーヒー豆は、ハンドミルで挽くのがこだわりだというYさん。「ゆっくりと自分の手で挽いて、豆の香りを感じる時間もすごく好きなんです。仕事がどんなに忙しくても、この時間は欠かせないですね」 (右)コーヒーを淹れる際の必需品たち。どれも気に入って購入したものだという。

気になったら迷わず飛び込む
ひたむきフロンティア

島根から越してきて約10ヵ月。本社が東京にあり、職場自体は変わっていないそう。たまに出社することもあるというが、基本は在宅。家にいる時間が長いからこそ、心地の良い部屋にしたかったという。

「趣味と同じくらい、デスク周りも充実させようと思っていました。IT関係のエンジニアという仕事柄、長時間座っていることも多くて。ずっと座りっぱなしだと腰に負担がかかるので、デスクは昇降式を買いました。3~4時間立ちながら仕事することもありますよ。ディスプレイも、目が疲れないように湾曲タイプに。デスクチェアは、2~3年前から使っているHerman Miller。長時間座っていても疲れにくいんです。仕事がしやすい整った環境にすることで、効率もよくなった気がしますね」

仕事の時間に趣味の時間、同じ場所ではあるけれど、スペースをきっちり分けることで気持ちの切り替えがスムーズになる。楽しむことを妥協したくない、Yさんのこだわりが垣間見えた。

「島根に住んでいたときは、広さだけはあったんです(笑)。だからきっちり分けるってこともなくて。この部屋は、スペースが限られている分置くものも限られる。本当は漫画も好きなんですけど、さすがに置き場所がなくて実家に置いてきました。今ある分は、こっちで買ったものなんです」

そういって、収納棚からお気に入りの本や漫画を見せてくれた。おや? このスペース、もともと棚はなかったような……。



「この棚は自分で取り付けたんです。テレビを観ないので、テレビボードとして使う必要がなくて。好きな高さに調整できるので、使い勝手が良いんです。まだスペースがあるので、色んなジャンルの本を買って並べたいですね」

本関係は、すべてこの棚に収納しているという。漫画や雑誌、小説などのほかに仕事関係の本も並べられている。

「もとからITの仕事をしていたわけじゃなく、一から覚えたんです。だから仕事関係の本も結構多くて。もともとはJRの駅員だったんですよ。仕事自体は楽しかったんですけど、手に職をつけたいって想いが強くなって。勉強しながら身に着けていったって感じです」

笑いながら飄々と語っているが、何の知識もないところからはじめて仕事にするまでに、相当の苦労があったにちがいない。

「好きなことを続けただけなので、特に苦労したって感じはまったくなくて。むしろ、覚えることが楽しくて熱中してましたね」

まったく違った分野にも迷わず飛び込み、思い立って東京への引っ越しを決める。穏やかな風貌の内側には、ひたむきで我武者羅なフロンティア精神が息づいていた。

(左)話を聞いている傍らには、昨年買ったというニコンのカメラが。「出かけるときはいつもカメラを持っていくんです。この辺は、昼間は観光客が多いので、夜に出かけて写真を撮ったりしています。今の時期は、青山の銀杏並木とか撮ってみたいですね」(右)壁の一部には、自身が撮ったという写真が飾られていた。「行った場所だったり、桜や紅葉など季節を感じるものを撮影しています。真ん中の大きな写真は、島根で撮ったものなんです」

近い未来と遠い未来、
“楽しみ”と“発見”はすぐそこに

休みの日には、カメラを提げ気の向くままに自転車を走らせるYさん。行きたい場所、撮りたいものがたくさんあるという。

「普段は景色とか建物を撮ることが多いんですけど、REISMのイベントで撮影を頼まれて、人物の撮影をしたんです。それがすごく楽しかったんですよね。動いている対象物を撮るって簡単じゃないし、大変なんですけど、その時の一瞬を写真におさめることができたとき、すごく嬉しかったんです。こういった経験はなかなかないので、また撮影してみたいですね」

少年のように目を輝かせて語るYさんを見ていると、本当に楽しかったことがよくわかる。



「カメラの腕ももっと磨きたいし、色んな場所に行ってみたいですね。島根にいるときは車があったので車移動が多かったんですけど、こっちに来る際に手放したんです。でも、運転が好きなので、また車が欲しくなってきて。車を持ったら、横浜とか千葉とか行ってみたいですね」

近い未来、お気に入りの車を手に入れドライブを楽しんでいるかもしれない。では、少し遠い未来はどうだろう。

「この部屋での暮らしがはじまったばかりなので具体的には考えていないんですけど、いつかは中古マンションを買ってリノベをしてみたいですね。3口コンロにして、壁面はコンクリで無機質な感じで……、オーダーして作るのは大変そうですけど……」

REISMに、3つの間取りから自由に組み合わせられる「リノベfor me」というセミオーダーサービスがあるそうですよ。

「そんなサービスがあるんですね! 知らなかった!! 自分でリノベしたいと思ったら、相談するかもしれません(笑)」

未来のイメージがどんどん湧いてくる。きっと、この部屋の開放感がイメージを膨らませるのだ。ジブンを開放できる「Loco」、そして道を切り開く、開拓者のYさん。このコラボはきっと、新たな“楽しみ”と“発見”を導いてくれるに違いない。

(左)部屋に合わせて買ったというソファとチェア。ヴィンテージ調の色合いが、オールドハワイアンを思わせるこの部屋と良く似合う。ブラックのバブーシュも部屋のアクセントに。(右)もとからある壁の穴を活かし、フックを取り付けたという。

Text: Tomomi Okudaira
Photograph: Hiroshi Yahata